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2006 年度 実績報告書

漢方薬の粘膜免疫賦活作用に関する基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 18590660
研究種目

基盤研究(C)

研究機関北里大学

研究代表者

松本 司  北里大学, 北里生命科学研究所, 講師 (00173906)

研究分担者 山田 陽城  北里大学, 北里生命科学研究所, 教授 (60096691)
清原 寛章  北里大学, 北里生命科学研究所, 助教授 (70161601)
キーワード腸管免疫 / 粘膜免疫 / IgA / 多糖成分
研究概要

漢方薬はそのエキスが多成分系から構成されることから、作用機序ならびに作用成分の詳細については未だ明らかではない部分が多い。経口的に用いられる漢方薬エキス中に含まれる薬効成分が生体と最初に相互作用する場が腸管であることを考え合わせると、臨床的に観察される漢方薬の薬効の一部は、腸上皮細胞への直接作用を介する可能性も推定される。そこで、補中益気湯の各種免疫調節作用発現における腸上皮細胞の役割を明らかとする目的で、腸上皮細胞のサイトカイン類発現に及ぼす補中益気湯の作用についてサイトカインプロテインアレイおよびサンドイッチELISA法により検討を行った。腸上皮細胞株MCE301細胞を補中益気湯エキスで刺激した結果、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)産生が濃度依存的に促進されることが明らかとなった。次に、補中益気湯エキス中の活性成分について検討するため、補中益気湯エキスをメタノール抽出、エタノール沈殿および透析などを行うことによりF1からF5までの5画分に分画した。補中益気湯エキスの分画画分について検討を行った結果、F5画分(高分子性粗多糖画分)に補中益気湯エキスと同程度の活性が認められた。この結果より、F5画分がG-CSF産生を促進する主要な活性画分であることが示唆された。G-CSFは好中球の機能を亢進させるばかりではなく、各種免疫調節細胞に対する作用も有することから、補中益気湯の免疫賦活作用の一部に、高分子成分による腸上皮細胞からのG-CSF産生促進作用が関与する可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] The presence of human natural antibodies against pharmacologically active pectic polysaccharides from herbal medicines.2006

    • 著者名/発表者名
      H Kiyohara et al.
    • 雑誌名

      Phytomedicine 13

      ページ: 494-500

  • [雑誌論文] Structures and Structure-Activity Relationships of Three Mitogenic and Complement Fixing Pectic Arabinogalactans from the Malian Antiulcer Plants Cochlospermum tinctorium A. Rich and Vernonia kotschyana Sch. Bip. ex Walp.2006

    • 著者名/発表者名
      CS Nergard, et al.
    • 雑誌名

      Biomacromolecules 7

      ページ: 71-79

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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