研究概要 |
拡張型心筋症、糖尿病、腎硬化症における、ラミニンの病的増加を探求に、本教室では新規蛋白Smarcelr,SMARP(Exp.and Clinic.Cardiol.2004)ならびにトロポニン1の新しいアイソフォーム(トロポニンIr)を見出し報告してきた(Exp.and Clinic.Cardiol.2006)。 以上の背景から、本年度では研究計画申請書に沿ってSmarcelr,SMARP,トロポニンIrの上記病態との関係解明を以下の柱1-3につき検討した。 柱1.Smarcelrの遺伝子については融合蛋白Smarcelrを用いて細胞内局在を調べた。Smarcelrノックアウトマウスの作製に関しては、マウスSmarcelr cDNAをクローニングをした。 柱2.SMARP遺伝子についてはSMARP mRNAの発現をノーザンプロットにて検討したところ、心臓、精巣に特異的に発現することが判明した。また、Smarcelrと同様にSMARPの細胞内局在を調べSmarcelrとinvivo,invitroの結合能を調べた。 柱3.トロポニンIr遺伝子は構造上トロポニンTとの結合領域を欠損しており、トロポニンTとの分子間結合能を、InvivoのPull-down assay,およびIn vitoの免疫沈降反応にて検討し、トロポニンTとの結合力が低下していることを、心筋細胞も含め確かめた。 以上の過程にて研究を進めた。
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