研究分担者 |
吉田 賢一 浜松医科大学, 医学部, 助教 (90397430)
濱屋 寧 浜松医科大学, 医学部, 助教 (20436968)
杉本 光繁 浜松医科大学, 医学部, 助教 (80397398)
伊熊 陸博 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (00275108)
大澤 恵 浜松医科大学, 医学部附属病院, 助教 (10397391)
|
研究概要 |
便潜血検査に代わる検査法を目指して,糞便中のmRNAを指標にした大腸がん診断法(Fecal RNA Test)を確立することを目的とした。従来nested PCRを用いたアッセイ系のため定量性と検査時間に問題を抱えていたため,今年度は,Rea1-time PCRの導入による定量性と時間短縮の可能性を検討した。 Real-time PCRでの3分子各々のプライマーの選択ならびに最適化を行ったところ,PCRのアッセイ時間は1/2-1/3に短縮が可能となった。 Nested,Real-time PCRともに行った大腸がん68例とコントロール30例による比較検討では,Real-time PCRでも適切な条件を設定することにより特異度100%を得た。がんでのCOX-2,MMP-7,Snailの感度は各々85.3%,61.8%,50.0%であり,3分子どれか1つでも陽性であるFecal RNA Testは89.7%であった。またnested,Real-time PCRでの感度はCOX-2では85.3%:85.3%、MMP-7では64.7%:61.8%,Snailでは50.0%:50.0%とほぼ一致していた。より定量性の高いReal-time PCRにおいてもFecal RNA Testは感度、特異度ともnested PCRと同等であることを確認した。
|