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2006 年度 実績報告書

下部消化管疾患におけるフォスフォリパーゼA2の遺伝子変異に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18590687
研究種目

基盤研究(C)

研究機関九州大学

研究代表者

松本 主之  九州大学, 大学病院, 助手 (10278955)

研究分担者 飯田 三雄  九州大学, 医学研究院, 教授 (00127961)
江崎 幹宏  九州大学, 大学病院, 助手 (50335957)
矢田 親一朗  九州大学, 大学病院, 助手 (00346800)
キーワードフォスフォリパーゼ / 小腸潰瘍 / 大腸腫瘍 / アラキドン酸
研究概要

研究計画を遂行すべく、臨床試料の採取と解析を開始した.非特異性多発性小腸潰瘍症5例、クローン病10例、および原因不明の消化管出血症例のうち検査時に顕出血のなかった5例から同意を得た上で、ダブルバルーン小腸内視鏡検査小腸を施行し、内視鏡的に異常所見のない回腸と空腸から生検を施行した.このうち、新鮮凍結標本を薄層切片化しsPLA2とcPLA2の免疫染色を行ったところ、いすれの疾患群においてもsPLA2は小腸上皮細胞膜上に発現が認められた.これに対して、cPLA2はクローン病患者では小腸上皮細胞質内での発現が顕著であったが、非特異性多発性小腸潰瘍症ではその発現が低下していた.以上より、非特異性多発性小腸潰瘍症においてはcPLA2の発現が低下し、プロスタグランディン代謝が異常を来している可能性が示唆された.mRNA発現を解析する予定である.なお、小腸内視鏡検査のデータの一部を3つの論文として発表した.一方、上記対象のうち、非特異性多発性小腸潰瘍症3例、クローン病5例の生殖細胞DNAを抽出し、cPLA2遺伝子解析を開始した.現時点ではスクリーニングを開始したところであるが明らかな遺伝子変異を認めていない.cPLA2の全エクソンについて多型を含めたヌクレオチド変化に関する検討を継続する予定である.
家族性大腸腺腫症における非ステロイド性消炎鎮痛剤の効果は、既に報告した7例に加えて対象症例を12例とし組織のアポトーシスと増殖能の推移、およびcPLA2遺伝子解析に着手した.現時点では増殖能には変化なくアポトーシスが惹起される可能性を示唆する結果が得られている.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Chronic nonspecific multiple ulcers of the small intestine. A proposal of the entity from Japanese gastroenterologists to Western enteroscopists2007

    • 著者名/発表者名
      Matsumoto T, et al.
    • 雑誌名

      Gastrointestinal Endoscopy (in press)

  • [雑誌論文] Endoscopic features of chronic nonspecific multiple ulcers of the small intestine : Comparison with NSAID-enteropathy2006

    • 著者名/発表者名
      Matsumoto T, et al.
    • 雑誌名

      Digestive Diseases and Science 51

      ページ: 1357-1363

  • [雑誌論文] 非特異性多発性小腸潰瘍症の小腸内視鏡所見.非ステロイド性抗炎症剤起因性小腸潰瘍症との比較2006

    • 著者名/発表者名
      松本主之, 他
    • 雑誌名

      胃と腸 41

      ページ: 1637-1648

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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