研究概要 |
外科的に切除され、インフォームドコンセントの得られている特発性炎症性腸疾患(クローン病および潰瘍性大腸炎)ならびに、大腸悪性腫瘍で切除された腸管の健常部分を材料とし、凍結切片を作成した。1次抗体として抗-occludinマウスモノクローナル抗体および抗-zonula occludens(ZO-1)マウスモノクローナル抗体により上皮細胞間接着蛋白であるoccludinおよびZO-1と反応させ、ついでRhodamine conjugated ヤギ抗マウス IgG affinity purified 抗体 (CHEMICON International, Inc. CA, USA)を2次抗体として反応させ,蛍光顕微鏡下に観察し画像をとりこみ保存した。上記2次抗体により上皮細胞間接着蛋白は赤色に蛍光発色される。 ついで、ウサギ抗-tumor necrosis factor(TNF)alfa抗体、ウサギ抗-transforming growth factor(TGF)beta抗体、およびウサギ抗-interferon(IL)6,10,12抗体を用いてfluorescein-conjugatedヤギ抗ウサギIgG F(ab)2 affinity purifried抗体(ICN Pharmaceuticals, Inc. Ohnio USA)を用いて各種サイトカインを緑色に蛍光発色させた。以上の抗体の至適濃度を決定した後に、同一の凍結切片上において上皮細胞間接着蛋白を赤色に発色し、サイトカインを緑色に発色し、それぞれのフィルターにて画像を取り込んだ後、コンピュター画像上において上皮細胞間結合蛋白の発色とサイトカインの発色を合成し、細胞間接着蛋白の局在とサイトカインとの関連を検討した。
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