研究概要 |
正常胃粘膜にはMath1が発現していないが,Cdx2トラスジェニックマウスの腸上皮化生粘膜にMath1が発現していることを確認した。Math1の誘導が転写レベルで起きていることを確認するためCdx2トランスジェニックマウスの胃粘膜を剥離してRNAを抽出しRT-PCRとNorthern blotにてMath1の発現を確認した。同時にWestern blotにより蛋白レベルでの発現の確認した。次に小腸陰窩由来の未分化細胞であるIEC-6 cellを用いてCdx2の発現ベクターのtransfectionによりMath1が誘導されることをRT-PCR,Northern blot,Western blotにてCdx2によるMath1の誘導を確認した。さらにMath1のプロモーター領域をマウスのゲノムを鋳型としてPCRによりとり,luciferase assayを用いて転写活性を検討した。Deletion mutantを作成してCdx2 binding siteを決め,binding siteにmutationを導入することによりMath1プロモーター領域のCdx2の結合部位を決定した。 Electrophoretic Mobility Shit Assay(EMSA)によりこの結合領域を確認した。以上よりMath1がCdx2により誘導されることをin vitroおよび遺伝子レベルで解明した。
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