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2007 年度 実績報告書

大腸がん初期病変の発生機序の解明-ヒトde novo癌初期病変の解明に向けて

研究課題

研究課題/領域番号 18590710
研究機関国立がんセンター(研究所及び東病院臨床開発センター)

研究代表者

落合 雅子  国立がんセンター(研究所及び東病院臨床開発センター), 生化学部, 主任研究官 (90150200)

キーワードaberrant crypt foci / 大腸がん初期病変 / de novo癌
研究概要

ラット大腸発がんモデルを用いて、ACF-D(II)(正常腺管と同程度もしくは小さな腺管で構成され、従来の染色法では検出困難な異型病変)の発生機序を明らかにし、de novo癌の初期病変のモデルとなりうるかを検討し、de novo癌の初期病変の性質を解明することを目的とする。本年度は、ラットACF-D(II)の発生機序の遺伝子特異的な検討を、AOM(azoxymethane)で誘発された病変を用いて、Snd1,Runx3に関して、免疫組織学的に解析した。
Snd1は、RISCの構成成分の一つであり、遺伝子の翻訳制御に関与すると考えられている。non-dysplasticACFの約半数に、ACF-D(I)では、14例中13例、ACF-D(II)では、4例全例にSnd1の蓄積が認められ、ACF-D(I)とACF-D(II)で違いは認められなかった。
Runx3は、TGF-β superfamilyの標的分子であり、ヒト大腸がんで、LOHやプロモーター領域のメチル化が報告されており、また、がん抑制遺伝子ではないかと推定されている。ACF-D(I)5例では、Runx3の喪失は認められなかったが、ACF-D(II)4例全例でRunx3の喪失が認められた。
ACF-D(II)では、ACF-D(I)よりもRunx3の喪失が起きやすい可能性が示唆された。PhIPで誘発された病変では、ACF-D(I)4例、microadenoma 7例、腺癌4例で、各々、0、2、2例でRunx3の喪失が認められた。PhIP誘発腫瘍では、約半数のみにRunx3の喪失が認められたことから、AOM誘発のACF-D(II)及び腫瘍で、Runx3の喪失が起きやすい可能性もある。更に例数を増やして、Runx3の喪失が、ACF-D(II)特異的な現象か否かを検討する必要がある。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007 その他

すべて 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 大腸異常腺窩似置けるムチンの性状変化は大腸発がんの初期変化である2007

    • 著者名/発表者名
      落合 雅子, 他
    • 学会等名
      日本癌学会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2007-10-03
  • [備考]

    • URL

      http://www.ncc.go.jp/jp/nccri/divisions/02bioc/02bioc01.html

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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