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2006 年度 実績報告書

オートファジーは肝臓の炎症、線維化、発癌に関与するー動物モデルによる検討

研究課題

研究課題/領域番号 18590713
研究種目

基盤研究(C)

研究機関秋田大学

研究代表者

堀江 泰夫  秋田大学, 医学部, 講師 (30282164)

研究分担者 大嶋 重敏  秋田大学, 医学部, 助手 (50375268)
渡辺 純夫  順天堂大学, 医学部, 教授 (20138225)
キーワードオートファジー / Pten遺伝子 / 炎症 / 線維化 / 発癌
研究概要

本年度は肝細胞特異的Pten KOマウスの肝臓においてオートファジーが障害されているか否かを検討した。
1.オートファジーは飢餓状態におけるエネルギー供給を担うことからPten KOマウスでは飢餓条件下における生存率が低下すると予測し、Pten KOマウスと対照の野生型マウスの飢餓条件下での生存率を比較したが差はみられなかった。
2.そこで、Pten KOマウスの肝臓におけるオートファゴゾームの形成障害の有無をみるために10週齢のPten KOマウスと野生型マウスを48時間絶食後、蛋白分解酵素阻害剤を投与し、電子顕微鏡で肝細胞の細胞質に形成されるオートファゴゾームを観察数量化した。Pten KOマウスの肝臓では野生型マウスに比較してオートファゴゾーム、なかでもオートリソゾームの形成が障害されていることを確認した。
3.上記2よりPtenは哺乳動物の肝臓においてもオートファジーに関与していることが明らかになった。そこで、Pten蛋白によって制御されるオートファジー関連蛋白の発現とその上流に位置する蛋白のリン酸化レベルをウエスタンブロットによって検討した。その結果、オートファジー関連蛋白の上流に位置するAkt、ribosomal S6 subunit、initiation factor 4E-binding蛋白のリン酸化はPten KOマウスの肝臓において予想通り亢進していたが、Atg蛋白の発現はPten KOマウスと野生型マウスの肝臓で差はみられなかった。
オートファゴゾームの形成に必須なAtg蛋白の発現がPten KOマウスと野生型マウスで差がみられないにもかかわらずPten KOマウスの肝臓でオートファゴゾームの形成が障害されている理由として、Pten/mTOR/P70S6-kinase経路がオートファゴゾームからオートリソゾームへの成熟に関与しているとの仮説をたててさらに実験を進めている。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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