研究課題
基盤研究(C)
マウス線維芽細胞3T3-L1は、DMEM+牛血清の培地で培養しIBMX+デキサメサゾンで脂肪化することが確認された。更に三次元培養系であるスフェロイド化を試みた。スフェロイド化に用いる基礎培地のWilliams E培地にインスリン、EGF他を添加した無血清のHDM培地では通常のプラスチック培養ディッシュ上の接着が弱く増殖も通常に比し遅延するが完全なスフェロイド化は困難であった。線維芽細胞は、in vitroでは本来細胞・細胞間の接着よりも細胞・基質間の接着性が強く、スフェロイドへの形質転換が起こりにくい細胞である。この問題を克服するために2つの方法を試みた。第一にスフェロイド形成の際に必修な増殖因子である、Epidermal growth factor (EGF)のシグナルを強力にするために、EGF受容体を強発現させる方法を試みた。NIH3T3-L1の親株にあたるNIH3T3細のvariantでEGFへ反応しないMH3T3-NR6株細胞にEGF受容体を遺伝子導入した。EGF受容体シグナル強化細胞でもスフェロイド化は困難であった。第二に、当該研究者らの研究により細胞接着をコントロールすることが判明している癌抑制遺伝子RUNX3遺伝子の導入を試みた。RUNX3遺伝子導入は、細胞-細胞間の接着をcadherinの発現を亢進させることにより強めスフェロイド化しやすくなった。この細胞にIBMX+デキサメサゾンでインダクションをかけると脂肪化細胞を認めた。スフェロイド化のような三次元培養系は、通常の平面培養系と比較して細が本来の組織特異的な性質を持ちやすい。スフェロイド化したNIH3T3-L1細胞はNASHの病態検討のモデルとなりうることが確認できた。同様の手法を肝細胞の株化細胞に用いることでスフェロイド化することが可能であり、これらも同様にNASHのin vitroモデルとなりうる可能性が示唆された。
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