研究課題
基盤研究(C)
本研究の目的は、冠攣縮性狭心症の成因を分子レベルで解明することであり、このために臨床例より得られた試料を対象とし、収縮に関わる細胞内情報伝達系のPhospholipase C (PLC)、とくにδ1アイソザイム(PLC-δ1)に注目し研究を進めてきた。これまでにPLC-δ1の活性を高める要因の一つとしてPLC-δ1のR257H亜型を一部の患者において見出した。一方、PLC-δ1の活性に影響する因子として、Small G蛋白のRho Aが抑制的に作用し、P122が促進的に作用することが知られている。そこでRhoとP122の量的ならびに質的異常の有無について検討した。結果は以下の通りであった。1.冠攣縮性狭心症例の皮膚線維芽細胞のRho AとP122の細胞内蛋白発現量を検討し、Rho Aは正常群と差がなかったが、P122は冠攣縮性狭心症群で亢進していることを見出した。2.P122蛋白発現亢進の機序として、mRNAレベルで発現が亢進していることを見出した。3.正常PLC-δ1とムスカリンM1受容体遺伝子をHEK-293細胞にtransfection後、正常またはアミノ酸置換を伴う変異P122遺伝子をcotransfectionさせ、アセチルコリン刺激に対する細胞内遊離Caイオンの反応性をfura-2を用いて検討した。その結果、変異P122遺伝子導入細胞においてbasalおよび刺激後のCaイオン濃度の増加が認められた。
すべて 2008 2007
すべて 雑誌論文 (15件) (うち査読あり 7件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)
Atherosclerosis 199(In press)
Cardiovasc Res 77(in press)
Atherosclerosis (In press)
Cardiovasc Res (In press)
Circ Res 100
ページ: 1106-1108
Eur J Pharmacol 572
ページ: 182-188
In vivo 21
ページ: 77-80
J Cardiovasc Eleclrophysiol 18
ページ: 1083-1085
J Cardiovasc Electrophysiol 18
Nankodo, Tokyo 206