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2006 年度 実績報告書

細胞内カルシウム動態制御による渦巻き型旋回興奮の成立・分裂の抑制

研究課題

研究課題/領域番号 18590767
研究種目

基盤研究(C)

研究機関名古屋大学

研究代表者

本荘 晴朗  名古屋大学, 環境医学研究所, 助教授 (70262912)

研究分担者 神谷 香一郎  名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (50194973)
児玉 逸雄  名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (30124720)
佐久間 一郎  東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (50178597)
キーワード不整脈 / リエントリー / カルシウム / 活動電位 / 光学マッピング / 蛍光色素
研究概要

心室細動・頻拍(VF/VT)の基盤となる渦巻き型興奮旋回(スパイラル・リエントリー)の発生には、心筋構築の不均一性・不連続性とともに、心筋興奮の動的不安定性が重要な役割を果たしている。心筋細胞内のカルシウム濃度変化は細胞興奮の不安定性を増し、興奮波分裂を促すことが示唆されている。本研究の目的は、心筋細胞内のカルシウム動態がスパイラル・リエントリーの成立・維持に果たす役割を動物実験で明らかにし、細胞内カルシウム動態制御による心臓突然死の新たな治療・予防技術を開発することである。
今年度の研究では、実験動物の摘出灌流心臓標本における心筋細胞の活動電位と細胞内カルシウムとを同時にマッピングすることができる光学計測システムを構築した。膜電位の計測には、我々が以前に開発した高輝度発光ダイオード(LED)と高速度デジタルビデオカメラを用いる高分解能マッピング装置を使用し、カルシウム蛍光シグナルを観察するビデオカメラと蛍光分離用dicrotic mirrorおよび狭帯域吸収フィルターを新たに増設した。ウサギ摘出灌流心臓を用いた実験では、膜電位感受性色素RH237による活動電位シグナルと、カルシウム感受性色素Rhod2-AMによる細胞内カルシウムシグナルを心室筋から同時に計測することでき、電気的ペーシングおよびスパイラル・リエントリーにおけるそれらの伝播様式について高い分解能で(時間分解能1ms、空間会解能0.1mm)解析することが可能であった。今後、この計測システムを用いて、高頻度ペーシングで誘発される交代現象や、スパイラル興奮波の形成・分裂における心筋活動電位と細胞内カルシウム動態との関係について解析を進める予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Mechanisms of destabilization and early termination of spiral wave reentry in the ventricle by a class III antiarrhythmic agent, nifekalant2007

    • 著者名/発表者名
      Yamazaki M et al.
    • 雑誌名

      American Journal of Physiology 292

      ページ: H539-H548

  • [雑誌論文] 薬物による心室スパイラル・リエントリーの制御 : 高分解能光学マッピング実験による解析2006

    • 著者名/発表者名
      児玉逸雄 他
    • 雑誌名

      医学のあゆみ 217

      ページ: 717-722

  • [図書] なぜ不整脈は起こるのか : 心筋活動電位からスパイラル・リエントリーまで2006

    • 著者名/発表者名
      本荘晴朗 他
    • 総ページ数
      75-91
    • 出版者
      コロナ社

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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