研究課題/領域番号 |
18590793
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
安川 秀雄 久留米大学, 循環器病研究所, 講師 (60289361)
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研究分担者 |
杉 雄介 久留米大学, 医学部, 助手 (40389250)
森 隆宏 久留米大学, 医学部, 助手 (80389254)
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キーワード | 心不全 / 細胞内シグナル / サイトカイン / SOCS / STAT / ストレス |
研究概要 |
炎症は心不全の増悪因子であり、一方でSOCSファミリー分子は炎症性シグナルを制御する。申請者は「心筋細胞のSOCS1とSOCS3が心不全の病態における炎症反応を制御している」という仮説を立て、SOCSファミリー分子が心不全治療の新しいターゲットになりうると考えている。本研究の目的は、心不全の病態における炎症性シグナルとその制御因子であるSOCSファミリー分子の役割を解明すること、また、SOCSファミリー分子を標的とした新しい心不全治療の基盤となる研究を行うことである。 (1)心筋特異的SOCS欠損マウスの解析(basal phenotypeについて) SOCS遺伝子およびタンパクが欠失していることはRT-PCRとウエスタンブロットで確認した。またこれらのマウスが正常に産まれ心エコーや組織学的にも正常であることも確認した。長期の観察において、このマウスがうっ血性心不全を発症し死亡することがわかった。心臓における遺伝子プロファイルの作製したところ、心不全の発症機構について示唆する知見が得られた。 (2)心不全の原因となるストレスの影響についての検討 心筋特異的SOCS欠損マウスにおける圧負荷の影響:心筋特異的SOCS欠損マウスに急性圧負荷をかけ、心筋肥大の程度や心筋傷害の発症について心エコーや組織学的評価を行ったがSOCS欠損の影響は認められなかった。 心筋特異的SOCS欠損マウスにおける心筋炎ウイルス感染の影響:心筋特異的SOCS欠損マウスにコクサッキーウイルス3Bを感染させ、mortality、心筋傷害の程度、心臓のウイルス力価などについて解析し、野性型マウスと比較評価した。SOCS欠損マウスは野性型マウスと比較し、広範な心筋傷害を認め、野性型マウスと比較し早期に死亡した。
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