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2007 年度 実績報告書

エンドセリンによる血管新生制御を介した脂肪増殖機構の解明と肥満治療への応用

研究課題

研究課題/領域番号 18590813
研究機関神戸大学

研究代表者

江本 憲昭  神戸大学, 医学系研究科, 講師 (30294218)

キーワードエンドセリン / 肥満 / 血管新生
研究概要

エンドセリン作用阻害による抗肥満治療戦略の確立を目標として下記研究を行った。
1.エンドセリン拮抗薬投与による抗肥満作用解析
食餌性肥満モデルマウスおよび遺伝的肥満モデルマウスに対し、エンドセリン拮抗薬を投与することによって、肥満が抑制できるかどうか、また一旦肥満をきたしてから投与することによって、肥満を改善できるかどうかを検討した。薬剤により肥満の抑制はできなかったが、脂肪組織の炎症は抑制された。
2.エンドセリンによる抗肥満作用の遺伝学的検討
エンドセリン欠損マウスと遺伝的肥満モデルを交配することにより、肥満が抑制されるか、また抑制される場合、代謝異常の改善が認められるかどうかについて検討した。現在、交配が終了し、解析中である。
3.RNA干渉を用いた抗肥満作用解析
申請者はエンドセリンの産生を抑制するRNA干渉を設計し、培養細胞系でそのノックダウン効果を確認した。このRNAを産生するアデノウイルスを作成し、食餌性肥満モデルおよび遺伝的肥満モデルの静脈内もしくは脂肪組織に直接注入することにより、肥満を抑制できるかどうかを検討した。その結果、肥満の抑制はできなかったが、脂肪組織の炎症は抑制できた。
4.エンドセリン受容体拮抗薬の臨床的効果の解析
ボセンタン(商品名トラクリア)は世界初の経口エンドセリン受容体拮抗薬であり、肺高血圧症の身体機能の向上および生命予後の改善が認められる薬剤である。そこで本薬剤を使用している患者における内蔵脂肪、耐糖能、脂質の変化などを経時的に観察し、エンドセリン受容体遮断におけるメタボリックシンドロームの進展抑制効果について評価・検討を行った。その結果ボセンタンが脂質異常症の改善に効果のある結果を得て、現在データを解析中である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Local overexpression of toll-like receptors at the vessel wall induces atherosclerotic lesion formation: synergism of TLR2 and TLR4.2007

    • 著者名/発表者名
      Shinohara M.
    • 雑誌名

      Arterioscler Thromb Vasc Biol. 27

      ページ: 2384-2391

    • 査読あり
  • [雑誌論文] エンドセリン受容体拮抗薬・エンドセリン変換酵素阻害薬2007

    • 著者名/発表者名
      江本憲昭
    • 雑誌名

      循環器科 62

      ページ: 439-445

  • [学会発表] 遺伝子操作動物を用いたエンドセリンシステムの心血管病における役割2007

    • 著者名/発表者名
      江本憲昭
    • 学会等名
      第48回日本脈管学会総会
    • 発表場所
      松本
    • 年月日
      2007-10-26

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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