研究課題/領域番号 |
18590814
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
吉栖 正生 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (20282626)
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研究分担者 |
山本 秀也 広島大学, 病院, 講師 (70335678)
石田 隆史 広島大学, 病院, 講師 (40346482)
小園 亮次 広島大学, 病院, 講師 (00304436)
川真田 聖一 広島大学, 大学院・保健学研究科, 教授 (30127641)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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キーワード | 動脈硬化 / 血管石灰化 / 骨代謝関連因子 / 血管平滑筋細胞 / Animal Model |
研究概要 |
近年、動脈硬化の進展における血管石灰化の意義が注目されている。Osteoprotegerin(OPG)(-/-)マウスが、破骨細胞活性化を介して骨粗鬆症を生じるだけではなく、血管石灰化を生じるという報告に基づき、OPG(-/-)マウスを入手し、通常の飼育環境下で40週まで飼育したが血管石灰化は認められなかった。そのマウスを用いて、高リン食負荷と活性化Vitamin D3注射により大動脈に著明な石灰化を生じるモデルを確立し、報告した(ATVB 2007)。 この血管石灰化モデルによる検討で、その大動脈石灰化の程度が血管組織中のアルカリ・フォスファターゼ活性と比例すること、及びそのアイソザイムは骨型であることが明らかとなった。しかし、OPGにより血管組織中のアルカリ・フォスファターゼ活性が抑制される機序は不明である。 また、電子顕微鏡による形態学的観察で、石灰化部位の血管平滑筋細胞において、大量の針状石灰化結晶沈着と同時に、細かいカベオラ様構造の中に石灰化像を認めた。一方、予想された平滑筋細胞のapoptosisは、ほとんど認められなかった。 本モデルを用いることにより、非常に正確な時間経過に従って血管壁石灰化を作成することが出来るため、血管石灰化機序の解明に役立つだけではなく、各種薬物の抗石灰化作用を検討する際に石灰化進展のどのステップに影響を与えているか、詳細な検討を行うことが可能となる。
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