研究課題
基盤研究(C)
肺癌細胞株におけるHM1.24抗原発現についてフローサイトメトリー法にて検討した。その結果、肺癌細胞株33株中15株(45%)の細胞にHM1.24抗原発現を認めた。肺癌におけるHM1.24抗原発現は、癌細胞のインターフェロン(IFN)βおよびγの処理により増強した。51Cr遊離試験を用いて抗HM1.24抗体による抗体依存性細胞障害活性(ADCC)を検討した結果、抗HM1.24抗体は肺癌細胞に対するADCC活性を有することが明らかとなった。さらに、抗HM1.24抗体はHM1.24発現肺癌細胞株に対して補体依存性細胞障害活性(CDC)を誘導した。ADCC及びCDC活性は、肺癌細胞のIFN-β、γの処理により増強することが明らかとなった。HM1.24抗原発現肺癌細胞株SBC-5のSCIDマウス皮下移植モデルを用いた検討では、抗HM1.24抗体の投与により腫瘍増殖抑制効果が確認された。次にマウスーヒトキメラおよびヒト化抗HM1.24抗体によるADCCおよびCDCについて検討した。エフェクター細胞としてヒト末梢血単核球(MNC)を用いた検討では、キメラ抗体およびヒト化抗体ともに、マウス抗体で見られたADCC活性に比較し、強力な細胞障害活性を示した。ヒト化抗体に比較してキメラ抗体が高いADCCを誘導した。一方、ADCCの主にエフェクター細胞はリンパ球(NK細胞)であった。ヒト末梢血リンパ球を、インターロイキン(IL)-2、IL-12, IL-15で培養することによってADCC活性の増強を認めた。一方、肺癌患者末梢血MNCを用いて抗HM1.24抗体によるADCC活性を検討した結果、肺癌患者MNCにおいても健常人と同等のADCC誘導能が観察され、IL-12あるいはIL-15によるMNCの培養によってADCCが増強した。以上の結果から、HM1.24抗体の肺癌治療への応用の可能性が示唆された。
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