研究概要 |
本年度の研究実績 1.マウス・ブレオマイシン肺損傷・肺線維症モデルにおけるamphiregulinの検討 ブレオマシン肺臓炎モデルを用いて、肺損傷と肺線維化の過程におけるEGFRとリガンドであるamphiregulinの発現をWestern blot法によって検討した結果、ブレオマイシン投与によって内因性のamphiregulinの発現は増強した。 2.マウス・ブレオマイシン肺損傷・肺線維症モデルにおけるamhireulinの投与効果 ブレオマシン肺臓炎モデルを用いて、肺損傷と肺線維化の過程に対するamphiregulinの投与効果を検討した。Amphiregulinは、上皮細胞のアポトーシス、組織学的肺損傷と線維化の程度、肺組織中のコラーゲン含量をいずれも有意に抑制し、マウスの生存率も延長した。 3.amphiregulinのアポトーシス抑制効果の機序 amphiregulinによるアポトーシス抑制効果の細胞内シグナル伝達を検討した結果、western blotによってAkt, ERKのリン酸化を認め、phospho-akt, phosphor-ERKの発現が、肺上皮細胞に認められた。Amphiregulinは、Akt, ERKの活性化を介して肺上皮細胞の保護作用を有すると考えられた。
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