研究課題/領域番号 |
18590858
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
濱田 直樹 九州大学, 大学病院, 医員 (00423567)
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研究分担者 |
桑野 和善 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (40205266)
前山 隆茂 九州大学, 医学研究院, 助教 (40380456)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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キーワード | 肺線維症 / 肺損傷 / EGFR / アポトーシス / amphiregulin |
研究概要 |
(1).特発性間質性肺炎におけるEGFRリガンドの発現 ヒト間質性肺疾患における血清中EGFRリガンド、amphiregulin濃度は対象群と比較して上昇していた。特に特癸性肺線維症患者では有意に上昇していた。肺病変がより進行した群で血清中amphiregulin濃度は高い傾向を示していた。 (2).マウス・ブレオマイシン肺線維症モデルのおけるEGFRリガンドの発現 肺損傷・繊維化の動物モデルであるマウス・ブレオマイシン肺臓炎において肺組織中のEGFRリガンド、amphiregulinは発現増強していた。 (3).EGFRリガンド投与時の細胞内シグナル伝達 マウス・ブレオマイシン肺臓炎モデルでの検討の結果、EGFRリガンド、amphiregulin投与によって、肺上皮細胞におけるAktとErkのリン酸化が増強されたことから、これらのシグナル経路により細胞生存に働くことが示唆された。 (4).肺損傷・肺線維化に素するEGFRリガンド投与効果 マウス・ブレオマイシン肺臓炎モデルでの検討の結果、EGFRリガンド、amphiregulin投与は、マウスの死亡率、肺組織病変の程度、肺組織中アポトーシス細胞数いずれも有意に抑制した。 (5).肺損傷・肺腺維化におけるEGFRリガンドの役割 肺損傷・線維化の急性期ではamphiregulinは肺上皮細胞に保護的に作用し、病変進行抑制の役割をはたすが、一方、慢性期ではおそらく線維芽細胞に作用して線維芽細胞増殖を促し、肺線維化進行に関わっているのではないかとの仮説が成り立つ。
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