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2007 年度 実績報告書

大気浮遊超微粒子曝露による気道平滑筋増殖と気道過敏性の誘導

研究課題

研究課題/領域番号 18590866
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

玉置 淳  東京女子医科大学, 医学部, 教授 (60147395)

キーワード気道平滑筋 / リモデリング / 細胞増殖 / 上皮成長因子 / 喘息 / 大気汚染 / 超微粒子 / 蛋白質合成
研究概要

1.気道平滑筋細胞におけるHB-EGFのprocessingとshedding:気道平滑筋細胞におけるHB-EGFの動態を検討するため,fCB粒子およびufCB粒子に曝露した際,HB-EGFのprecursorである細胞膜結合型pro-HB-EGFのprocessingをフローサイトメトリーにて解析し,また可溶性HB-EGFのメディウム中への遊離をWestern blotにより確認した.その結果,ufCB曝露はpro-HB-EGFのprocessingを亢進させるとともに,HB-EGFの産生を濃度および時間依存的に増加させた.
2.In vivoにおける吸入曝露:C57BL/6JマウスをFlow-throughチェンバー内で生理食塩水あるいはfCB粒子,ufCB粒子,およびQ粒子のいずれかを吸入させた.その後,結果,主気管支および葉気管支を経時的に摘出し免疫組織化学を施行したところ,ufCB粒子曝露群では抗αSMA抗体にて染色される気道平滑筋細胞の増生が観察された.
3.気道過敏性の評価:上記と同様の実験系でfCB粒子とufCB粒子をマウスに吸入させ,曝露前と曝露2,4,6週後に,吸入メサコリンに対する気道抵抗の反応性をPenhにより測定し,ベースラインの気道抵抗の300%の増加に必要なメサコリン濃度(PD_<400>)を求め,コントロール群(生理食塩水吸入群)と比較した.また,あらかじめリコンビナントSODあるいはEGFRチロシンリン酸化阻害薬(AG1478およびBIBX1382)を腹腔内投与した後に超微粒子を吸入させた群についても同様の解析を行った.その結果,ufCB曝露群では気道過敏性の亢進が認められ,その効果はSODやEGFRチロシンリン酸化阻害薬により抑制された.したがって,上記の気道過敏性の誘導における酸化ストレスとEGFRの役割が示唆された.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] 喀痰学のup-to-date:気道分泌の現状と将来.2007

    • 著者名/発表者名
      玉置淳
    • 雑誌名

      The Lung Perspective 15

      ページ: 15-19

    • 査読あり
  • [雑誌論文] マクロライド系抗菌剤により抗炎症・免疫調節作用へのERKリン酸化の関与とその考察.2007

    • 著者名/発表者名
      玉置淳
    • 雑誌名

      Japanese Journal of Antibiotics 60

      ページ: 107-111

  • [雑誌論文] Mechcanisms of airway remodeling in asthma.2007

    • 著者名/発表者名
      Tagaya Etsuko
    • 雑誌名

      Allergology International 56

      ページ: 331-340

    • 査読あり

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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