研究課題
基盤研究(C)
異所性石灰化は、腎不全時に腎にて処理できないカルシウム・リンが、各組織で処理されることで発症すると考えられているが、その詳細は不明である。石灰化の調節には骨に存在するリンセンサーならびに、リンセンサーのシグナルをうけるリン取込分子(リンチャネル)が異所性石灰化とリン代謝調節を結ぶ重要な鍵となる。そこで本研究では、同定した破骨細胞のリンチャネル分子BVPiC85の解析、骨・血管内皮において高リンシグナルを感知するリンセンサー(PiSR)を同定し、生体内における役割と異所性石灰化の発症のメカニズムを明らかにすることを目的として行った。リン感受複合体を明らかにするために、BVPiC85に結合する蛋白質を、Yeast two-hybrid法により探索した。その結果、PDZ蛋白質、糖代謝酵素が同定され、本PDZ蛋白質はIIa型リン酸トランスポーターとの結合が報告されており、これら分子がリン感受複合体を形成することで腎と骨のリン代謝調節をつなぐ分子複合体である可能性が考えられた。現在、候補分子を、破骨細胞またはアフリカツメガエル卵母細胞に遺伝子導入し、リン輸送活性を検討することで、機能を評価し、またEGFPとの融合蛋白質として発現させて局在と調節機構を明らかにしている。さらに、BPiC85の膜局在化機構と調節因子を明らかにするために、各種キメラ変異体を作製して局在を検討した結果、糖鎖が重要な鍵を持つことを明らかにした。また、糖鎖切断酵素β-glucuronidase活性を持つKlothoが調節因子として関与する可能性を見いだし、異所性石灰化におけるリンセンサー分子の重要な役割の解明が進んだ。
すべて 2008 2007 2006 2005 その他
すべて 雑誌論文 (40件) (うち査読あり 8件) 学会発表 (73件) 図書 (8件)
J Nutr Biochem (In press)
J Nutr Svi Vitaminol 54(2)(In press)
J Nutr Biochem in press
JNutr Svi Vitaminol 54(2)(in press)
Annual Review Kidney 2008, Chugai Igakusha
ページ: 268
Transporter Science, Kyoto Hirokawa
ページ: 374
Am J Physiol Cell Physiol. 292(1)
ページ: C526-34
Biochim Biophys Acta. 1772(1)
ページ: 60-5
Am J Physiol Renal Physiol. 292(1)
ページ: F395-403
Am J Physiol Renal Physiol. 292(2)
ページ: F769-79
J Med Invest. 54(3-4)
ページ: 366-369
Am J Nephrol. 27(5)
ページ: 503-515
CLINICAL CALCIUM 17(5)
ページ: 54-59
腎と透析 63
ページ: 96-100
日本医事新報 4364
ページ: 67-71
CLINICAL CALCIUM 17(10)
ページ: 1485-1492
腎と透析 20(4)
ページ: 305-311
Am I Physiol Renal Physiol 292(2)
Biochim Biophys Acta 1772(1)
ページ: 60-65
Am J Physiol Renal Physiol 292(1)
Am J Physiol Cell Physiol 292(1)
J Med Invest 54(3-4)
Am J Nephrol 27(5)
Clin Calcium 17(10)
Kidney and Dialysis 63
Japan Medical Journal 4396
Clin Calcium 17(5)
ページ: 698-703
Kidney Methab Bone Dis 20(4)
日本臨牀 増刊号2
ページ: 145-149
腎と透析 60(4)
ページ: 546-548
腎と透析 61(1)
ページ: 125-130
食品工業 49(18)
ページ: 44-51
整形・災害外科 49(12)
ページ: 1365-1370
Nippon Rinsho 64, Suppl 2
Kidney and Dialysis 60(4)
Kidney and Dialysis 61(1)
The Food Industry 49(18)
Orthopaedic surgery and traumatology 49(12)
Annual Review Kidney 2006, Chugai Igakusha
The journal of the Japan medical association, Medical view co.
ページ: 353
