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2007 年度 実績報告書

腎疾患における低酸素応答機構の解析と血管再生医療の応用について

研究課題

研究課題/領域番号 18590912
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

宇都宮 保典  東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (70231181)

キーワード糖尿病性腎症 / 血管内皮細胞 / 形質転換 / 血管新生 / メサンギウム
研究概要

糖尿病性腎症における血管新生と血管内皮細胞の形質転換との関連について
【背景・目的】糖尿病性微小血管症の発症・進展には血管内皮細胞の形質転換が関与している。そこで、形質転換の指標として血管内皮細胞Plasmalemmal vesicle associated protein-1(PV1)の発現と糖尿病性腎症の糸球体病期との関連ついて検討した。
【方法】当科にて腎生検を施行し2型糖尿病性腎症と診断した93例のうち臨床病理所見が十分得られた22例を対象に、抗PV1抗体による免疫染色を行い、腎内におけるPV-1の発現を画像ソフトを用いて解析した。また、PAS染色にて糸球体糖尿病性変化の病期(GradeI〜GradeIII)を判定しPV1発現との関連を解析した。
【結果】解析しえた糸球体総数は58個で、GradeIが19個、GradeIが23個、GradeIIIが16個であった。PV1は血管極部の血管新生、メサンギウム領域内の毛細血管腔、糸球体係蹄に沿って陽性であった。一方、PV1陽性の血管極部血管新生は、GradeIを最大として、病期の進展とともに有意に減少した(pく0.01)。また、PV-1陽性の糸球体係蹄はGradeIとIIの間で有意な差を認めなった。
【結語】糖尿病性腎症では、血管極部血管新生、メサンギウム内の毛細血管腔、糸球体係蹄におけるPV-1発現が病初期から認められ、これらの血管内皮細胞では、カベオラ形成という内皮細胞の形質変化が生じている可能性が示唆された。現在、さらに、腎内PV-1の発現制御に関わる分子機構を解明している。なお、本研究は患者本人が承諾の上、実施したことである。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Bmp in podocytes is essential for normal glomerular capillary formation.2008

    • 著者名/発表者名
      Ueda H, Miyazaki Y, Utsunomiya Y, et. al.
    • 雑誌名

      J Am Soc Nephrol 19

      ページ: 685-94

    • 査読あり
  • [雑誌論文] T-type calcium channel blockade as a therapeutic strategy against renal injury in rats with subtotal nephrectomy.2008

    • 著者名/発表者名
      Sugano N, Utsunonliya Y, Hayashi K, et. al.
    • 雑誌名

      Kidney Int 73

      ページ: 826-34

    • 査読あり
  • [学会発表] Clinical impact of endogenous G-CSF in the progression of diabetic nephropathy.2007

    • 著者名/発表者名
      Utsunomiya Y, et. al.
    • 学会等名
      2007年米国腎臓学会
    • 発表場所
      米国サンフランシスコ
    • 年月日
      2007-11-03

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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