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2006 年度 実績報告書

多発性硬化症の疾患関連遺伝子同定へのアプローチ

研究課題

研究課題/領域番号 18590922
研究種目

基盤研究(C)

研究機関北海道大学

研究代表者

菊地 誠志  北海道大学, 大学院医学研究科, 非常勤講師 (10271660)

研究分担者 猪子 英俊  東海大学, 医学部, 教授 (10101932)
矢部 一郎  北海道大学, 大学院医学研究科, 助教授 (60372273)
キーワード多発性硬化症 / 遺伝子 / 疾患感受性
研究概要

今年度は主に以下に示す,2点に関して検討した.一つ目は,視神経脊髄型多発性硬化症(OSMS)とその他のMSに群類し,これまで日本人MSとの相関が示されているDRB1^*1501,DPB1^*0501,^*0301との関連を再検討した.その結果,OSMSではDPB1^*0501が対照に比して高頻度であったが,DPB1^*0301は1例もなかった.DPB1^*0301(-)の患者におけるDPB1^*0501の頻度はOSとそれ以外のMSとで同頻度であった.これらのことからOSMSとDPB1^*0501の相関は特異ではなく,OS以外のMSとDPB1^*0301との特異的な相関に起因すると考えられた.二点目は,脊髄MRIにて3椎体以上の病変(LESL)を有するMS患者の特徴を分析することによって,"attack-related severity(attack-related lesion expansion)",臨床経過および病変分布の3つの要因(軸)に基づいた3次元的病像把握の重要性を検証し,それを規定する関連因子,特に遺伝的背景としてのHLA遺伝子多型およびCTLA4遺伝子多型との関連の有無を検討した.その結果,LESLを有する群は,少なくとも一部,遺伝的に規定されたCTLL4分子によるT細胞のdown-regulationが関与している可能性があり,病変分布の特異性はHLA-DP多型が関与している可能性がある.LESLの形成に関わる病態が脊髄にのみ影響するとは考えにくく,視神経,大脳,小脳,脳幹における"attack-related severity(attack-related lesion expansion)"の標準化とそれを用いても多数例での検討が病態把握のみならず治療方法の発展・選択に重要であると思われる.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] A three-dimensional approach for understanding the spectrum of idiopathic inflammatory demyelinating disorders : Importance of the "attack-related severity axis".2007

    • 著者名/発表者名
      Fukazawa T
    • 雑誌名

      Multiple Sclerosis (In press)

  • [雑誌論文] HLA-DPB1 0501 is not uniquely associated with opticospinal multiple sclerosis in Japanese patients. Important role of DPB1 0301.2006

    • 著者名/発表者名
      Fukazawa T
    • 雑誌名

      Multiple Sclerosis 12

      ページ: 19-23

  • [雑誌論文] APOE epsilon variation in multiple sclerosis and disease severity : some answers.2006

    • 著者名/発表者名
      Burwick R M
    • 雑誌名

      Neurology 66

      ページ: 1378-1383

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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