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2007 年度 実績報告書

多発性硬化症における自己抗体の抗原認識部位の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18590949
研究機関佐賀大学

研究代表者

黒田 康夫  佐賀大学, 医学部, 教授 (30117105)

研究分担者 末岡 栄三朗  佐賀大学, 医学部, 准教授 (00270603)
末岡 尚子  佐賀大学, 医学部, 講師 (20321846)
雪竹 基弘  佐賀大学, 医学部, 講師 (10304891)
キーワード多発性硬化症 / 脳脊髄液 / hnRNP B1 / 自己抗体 / 抗hnRNP-B1抗体 / 自己免疫疾患 / 脱髄疾患 / エピトープ
研究概要

多発性硬化症は自己免疫性中枢神経疾患である。本疾患には臨床所見、血液・髓液所見、および画像検査所見に疾患特異的異常はまだ見出されておらず、診断は診断基準を用いて行われる。本疾患は急性に発症することが多く、また再発を繰り返す難病である。これらのことから、本疾患に特異的マーカーを見つけることは極めて重要と思われる。HnRNP-B1はRNA結合蛋白であるが、近年中枢神経系細胞では、髄鞘形成細胞であるオリゴデンログリアで髄鞘塩基性蛋白の生成に密接な関連を有することが報告された。髄鞘塩基性蛋白は多発性硬化症の抗原と考えられている蛋白であり、我々はHnRNP-B1に対する免疫反応が関係している可能性を推測した。平成19年度は患者血清および髄液で抗HnRNP-B1抗体をウエスタンブロット測定した。その結果、多発性硬化症でこの抗体が86%の感度で検出され、特異度は93%であり、多発性硬化症の疾患マーカーになりえるとの成績を得た。しかし、他の神経疾患とくにHANで高頻度に脳脊髄液中に抗Hn-RNP B1抗体が検出された。今年度は、抗Hn-RNP B1抗体の多発性硬化症における疾患特異度を確認するために二種盲検法にて測定を行った。その結果でも抗HnRNP B1抗体の多発性硬化症疾患者髄液で90%に検出されることを確認し、疾患マーカーになりえることを明らかにした(Journal of Neurovirology、印刷中)。次に、HAMと多発性硬化症ではHnRNP B1の認識部位、すなわちエピトープが異なるとの仮説をたて、検討した。6種のフラグメントを作成し、どれが多発性硬化症の認識部位であるかを調べた。その結果、多発性硬化症ではHnRNP B1の233から305のペプチドを認識していることが判明した。これが多発性硬化症に特異的であるか否か現在研究を続けている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Autoantibodies against heterogeneous nuclear ribonucleoproteins:analysis of 168 CSF samples from neurological disorders

    • 著者名/発表者名
      Yukitake M, Sueoka M, Sueoka N, Kuroda Y
    • 雑誌名

      Journal of Neurovirology (印刷中)

    • 査読あり

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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