研究課題/領域番号 |
18590952
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
熊本 俊秀 大分大学, 医学部, 教授 (40134936)
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研究分担者 |
木村 成志 大分大学, 医学部, 助手 (30433048)
花岡 拓哉 大分大学, 医学部, 助手 (40433057)
荒川 竜樹 大分大学, 医学部, 助手 (90363548)
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キーワード | 遠位型ミオパチー / クロロキン・ミオパチー / 変異遺伝子導入細胞 / GNE / rimmed vacuoles / オートファジー関連遺伝子 / 抗GNE抗体 / リソソーム |
研究概要 |
縁取り空胞を伴う遠位型ミオパチー(DMRV)の病態解析と治療法の開発の目的で原因遺伝子であるUDP-N-acetylglucosamine-2-epimerase/N-acetylmannosamine kinase(GNE)の遺伝子産物の骨格筋内局在と機能を明らかにし、GNE遺伝子ノックダウン細胞、変異GNE遺伝子導入細胞の作成とそれを用いた病態解析を行っている。併せて、DMRVの疾患モデルの1つであるクロロキン投与ラットについて空胞の形成にオートファジー関連遺伝子が深く関与するが、GNE遺伝子は抑制されないことを明らかにした。 組換えGNE蛋白による特異ポリクロナール抗体を作成し、筋組織内局在を明らかにし、また、cardiotoxin投与筋を解析し、GNEは筋の壊死、再生線維に発現することを報告した。 GNE遺伝子ノックダウン細胞に続いて変異GNEの作成と培養細胞へのトランスフェクションを行った。すなわち303番目のアミノ酸が終止コドンになる変異GNEをクローニングした全翻訳領域を含むヒトGNE遺伝子のcDNAを鋳型にして、PCR法を用いて作製し、pGEM-T easyベクターにTA-クローニングして、シークエンスで配列を確認した。その後pEGFP-C2ベクターにサブクローニングしてコンストラクトを作製し、wild-type GNEコンストラクトとともにLipofectamine2000を用いてHEK293細胞にトランスフェクションし、変異GNE遺伝子導入細胞とwild-type GNE遺伝子導入細胞を得た。変異GNE遺伝子導入細胞は、wild-type GNE導入細胞に比べて細胞死が多く、また、生存した細胞のうち、変異GNE遺伝子導入細胞では、wild-type GNE導入細胞に比べて細胞の萎縮を認めた。今後、これらの細胞を用いて病態解析を行う。
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