研究概要 |
STC2ノックアウトマウスの作成と老化とSTC2の関連: これまでに、STC2(-/-)を樹立、その表現型解析の検討を行ってきたが、有意な差異は認めていない.21年度よりSTC2と老化との関連を検討するため、Klothoマウスの重要な表現型である低血糖、カルシウムホメオスタシスについて、Klohto、STC2のダブルノックアウトマウスを作成し検討した.空腹時血糖、血清カルシウム、リン濃度をでも、k1/k1,STC2(-/-)とk1/k1,STC2(+/+)を比較した限り、いずれにおいても有意差を見出せなかった.しかし、Klohtoマウスの重要な表現型の一つである骨軟化症について検討したところk1/k1,STC2(-/-)では骨代謝が改善していることを見出した。すなわち、骨密度(DEXA)が、k1/k1,STC2(-/-):31.3±2.4(mg/cm^2)(オス)、29.1±2.4(メス)、k1/k1.STC2(+/+):28.4±2.1(オス)、26.8±1.4(メス)とSTC2(-/-)ではいずれも有意差に骨密度が改善していた。((p=0.03(オス),p=0.04(メス))したがって、STC2の新規の機能として骨の石灰化抑止に作用する可能性が示された。 今後は、STC2を利用したによる骨粗鬆症への新たな治療戦略を確立したい。
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