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2007 年度 実績報告書

神経細胞間電気的共役の神経疾患への関与:gap junction機能の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18590962
研究機関産業医科大学

研究代表者

辻 貞俊  産業医科大学, 医学部, 教授 (30117171)

研究分担者 魚住 武則  産業医科大学, 医学部, 准教授 (00160226)
赤松 直樹  産業医科大学, 医学部, 講師 (10299612)
由比 友顕  産業医科大学, 医学部, 助教 (60330982)
岡田 和将  産業医科大学, 医学部, 助教 (30341499)
キーワードgap junction / connexm / very fast oscillation / グリア細胞 / てんかん / ELマウス
研究概要

神経細胞間電気的共役の神経疾患への関与を明かにするため,平成19年度は遺伝性てんかんモデルであるELマウスが放り上げ刺激によりてんかん原性を獲i得した状態[以下EL(+)]での海馬でのGAP junction機能を解析した。Gap junctionの構成蛋白であるコネキシンの阻害剤であるCarbenoxenolone(100μM)をもちいて,EL(+)マウス海馬に誘導したてんかん脳波の成因にgap junctionがどのようにかかわっているのかを調べた。てんかん脳波の誘導には海馬スライス標本にGABA受容体阻害剤であるビククリン(10μM)を灌流投与(BMIモデル),NMDA受容体を活性化させるMgfree人工脳脊髄液を灌流する(O-Mgモデル),人工脳脊髄液のカリウム濃度をあげる(high-K モデル,9.25mMK)の3種類をもちいた,CarbenoxenoloneはBMIモデルとhigh-Kモデルのてんかん波を完全に抑制し,o-Mgモデルでは周波数の減少がみられた。これら抑制効果は人工脳脊髄液灌流下においても約1時間以上持続した。この結果は前年度のてんかん原性獲得前のEL(-)マウス海馬ならびに正常マウスと同様であることから,EL々ウスのてんかん原性にはGap junctionの異常は関与しないと考えられる。
次に我々は反復経頭蓋磁気刺激法(以下rTMS)がELマウスのてんかん発作に与える影響を検討した。てんかん原性獲得前の8週齢から週一度,1Hz,運動閾値の100%の刺激強度,300回の磁気刺激を与えたところ,てんかん発作の初発週齢がコントロール群14.1±1.0日に対してrTMS群15.2±1.2日と遅延した(P<0.01)。てんかん初発の時点での海馬スライス標本を作製し,電気生理学的解析(集合スパイク電位,ペアパルス応答)を行ったがrTMS群での興奮性の低下はみられなかった。ELマウスでのrTMSによるてんかん発作抑制は海馬の興奮抑制を介さないことが示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 神経疾患治療ノートてんかん2007

    • 著者名/発表者名
      辻 貞俊・赤松 直樹
    • 雑誌名

      Clinical Neuroscience 25

      ページ: 476-477

  • [雑誌論文] 電気刺激によるてんかん治療2007

    • 著者名/発表者名
      辻 貞俊・赤松 直樹
    • 雑誌名

      日本医師会雑誌 136

      ページ: 1098-1098

  • [図書] 2007 Today's Therapy今日の治療指針 私はこう治療している2007

    • 著者名/発表者名
      辻 貞俊
    • 総ページ数
      2
    • 出版者
      医学書院

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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