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2007 年度 実績報告書

インスリン感受性組織における誘導型ホスホフルクトキナーゼ2の発現と機能

研究課題

研究課題/領域番号 18590971
研究機関北海道大学

研究代表者

渥美 敏也  北海道大学, 北海道大学病院, 助教 (90359480)

キーワード解糖系 / 糖尿病 / ブドウ糖
研究概要

マウス骨格筋に発現するPFKFB3-ACGとPFKFB3-AGの違いを解析するため、それぞれを発現ベクターに組み込み、HEK293細胞に遺伝子導入した。さらに、安定発現株を得るために、薬剤選択を行いPFKFB3-ACG、PFKFB-AGを高発現する細胞株を樹立した。これらの細胞におけるブドウ糖の取り込みと細胞内F2,6BPを測定した。Empty vectorと比較し、PFKFB3高発現293細胞ではいずれのアイソフォームでもブドウ糖の取り込みが亢進し、細胞内F2,6BP量も著明に増加していることが明らかになった。したがってこれらの骨格筋に発現するアイソフォームは解糖系を活性化する作用が強く、キナーゼ活性が優位であると思われた。しかし、これらの細胞株の増殖能は低下しているため、過剰なブドウ糖の取り込みが細胞増殖能を抑制すると考えられた。また、同様の細胞でPKCやp44/42MAPKがリン酸化されていることが明らかになった。またp22phoxの発現が誘導されていることから、F2,6BPを介した解糖系の亢進が糖尿病慢性合併症に関与する可能性が示唆された。
db/dbマウスの腎臓でPFK-2の発現が亢進し、F2,6BP量が増加していることが明らかになり、さらに糖尿病患者の末梢血単核球のF2,6BPが正常人に比し高値で、HbA1cと正の相関を示した。したがって上記の仮説を支持する結果が得られた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Increased Fructose 2, 6-bisphosphate in Peripheral Blood Mononuclear Cells of Patients with Diabetes2007

    • 著者名/発表者名
      Atsumi T
    • 雑誌名

      Endocrine J 54

      ページ: 517-520

    • 査読あり
  • [学会発表] Expression of glycolysis-derived advanced endproducts(AGEs)in human cancer; regulation of tumor progression by AGE-AGE receptor interactions2007

    • 著者名/発表者名
      Atsumi T
    • 学会等名
      43rd Annual Meeting of the European Association for the Study of Diabetes
    • 発表場所
      アムステルダム
    • 年月日
      2007-09-18

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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