• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

膵発生分化、膵β細胞機能におけるヘッジホッグシグナルの役割の検討

研究課題

研究課題/領域番号 18591003
研究機関順天堂大学

研究代表者

綿田 裕孝  順天堂大学, 医学部, 准教授 (60343480)

研究分担者 金澤 昭雄  順天堂大学, 医学部, 准教授 (30407259)
河盛 隆造  順天堂大学, 医学部, 教授 (00116021)
キーワード膵ラ氏島 / インスリン / ヘッジホッグ / Ptc / 2型糖尿病
研究概要

近年、Whole GenomeのSNP解析から、次々と糖尿病発症に関連する遺伝子が明らかになってきた。そのひとっに、EXT2という細胞内ヘッジホッグシグナルに影響を与える因子も同定された。以前より、膵発生前期におけるヘッジホッグシグナル充進は、膵上皮細胞の分化を障害することが明らかになっていたが、これらのSNPの存在の有無は、ヘッジホッグシグナルの僅かな変化をもたらすのみであり、ヘッジホッグシグナルの僅かな充進が膵β細胞機能に与える影響に関しては、明らかにされていなかった。そこで、本研究では、Ptc遺伝子の一部を欠失したmesenchymaldysplasia(mes)を利用したコンパウンドヘテロ(Ptc-/mes)を用いることによりPtcの活性を大部分消失させた個体を用いて、これまで不可能であった膵発生過程胎生後期での容量依存的なhhシグナルの意義を検討した。Ptc+/-とPtc+/mesマウスを交配させることにより、Ptc+/+、Ptc+/mes、Ptc+/-、Ptcmes/mes、Ptc-/mesを作製し、胎児膵の形態学的変化、発現遺伝子について検討した。いずれのマウスも胎生12.5日まではPDX1の正常な発現を含め、明らかな膵発生の異常を認めなかった。胎生15.5日には、内分泌系に関しては、Ptc+/+、Ptc+/mes、Ptc+/-、Ptcmes/mes、Ptc-/mesの順にNgn3陽性細胞数が低下した。胎生18.5日に定量的計測を行うと、グルカゴン陽性面積、インスリン陽性面積ともに、Ptc+/+、Ptc+/mes、Ptc+/-、Ptcmes/mes、Ptc-/mesの順に低下、外分泌系に関しても、アミラーゼ陽性面積は、Ptc+/+、Ptc+/mes、Ptc+/-、Ptcmes/mes、Ptc-/mesの順に低下した。また、生後膵β細胞容積を測定すると、Ptc+/+、Ptc+/mes、Ptc+/-の順に膵β細胞容積が低下していた。以上より、ヘッジホッグシグナルの僅かな変化は膵β細胞容積低下を誘導することが明らかとなった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Effect of Hedgehog Signal Intensity on Pancreatic Morphogenesis2007

    • 著者名/発表者名
      Nakayama S., et. al.
    • 学会等名
      American Diabetes Association's 67th Scientific Meeting
    • 発表場所
      Chicago,McCormic Place
    • 年月日
      2007-06-22

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi