研究課題/領域番号 |
18591004
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
三浦 順之助 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (90297515)
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研究分担者 |
内潟 安子 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (50193884)
岩本 安彦 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (60143434)
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キーワード | IA-2 / IA-2β / 1型糖尿病 / グルカゴン分泌 / RNAi |
研究概要 |
全身の様々な腺組織に存在するIA-2(Insulinoma-associate antigen-2)及びIA-2β(Insulinoma-associate antigen-2β)は、インスリン分泌に関与していることが判っている。前年はマウス膵島を用いたが、今回はグルカゴン分泌培養細胞(α-TC)に、上記遺伝子のRNAiを用いてグルカゴン分泌を検討した。方法は、6-well plateにα-TC細胞をまき直し2日後に、これらの遺伝子のRNAiをトランスフェクションし、その2日後に通常培養液のブドウ糖濃度をベースラインとし、2.5mMの低ブドウ糖濃度で1時間培養し、上澄みのグルカゴン濃度を測定した。IA-2RNAiをトランスフェクションした細胞では、コントロールと比較して約45%のグルカゴン分泌低下が認められた。 また、自然発症1型糖尿病のモデルであるNOD(non-obese diabetes)マウスをbackgroundとした実験系で、前年から継続して糖尿病自然発症率を検討した。生後離乳前にIA-2β^<-/->とIA-2β^<+/+>NODマウスに分別し、週2回尿糖或いは血糖値を測定した。糖尿病の診断は2日間連続で血糖値250mg/dl以上を糖尿病と定義した。生後離乳前にIA-2β^<-/->とIA-2β^<+/+>NODマウスに分別し、週2回尿糖或いは血糖値を測定した。糖尿病の診断は2日間連続で血糖値250mg/dl以上を糖尿病と定義した。生後40週までの糖尿病発症率は、雌ではIA-2β^<+/+>92.0%(n=25)、IA-2β^<-/->56.5%(n=23)、雄ではIA-2β^<+/+>75.0%(n=24)、IA-2β^<-/->33.3%(n=18)であり、雌雄ともIA-2β^<-/->NODマウスの方が、有意に発症率が低かった(p<0.05)。
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