研究課題/領域番号 |
18591016
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
下澤 達雄 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (90231365)
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研究分担者 |
安東 克之 東京大学, 医学部附属病院, 客員助教授 (60184313)
宮本 有正 東京大学, 新領域創成科学研究科, 教授 (60157691)
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キーワード | メタボリックシンドローム / 白金 / 催奇形性 / 酸化ストレス / 血管障害 |
研究概要 |
1)重症メタボリックシンドロームモデルマウスの検討 12週齢dB/dBマウスおよびアンジオテンシン650ng/kg/minと8%食塩食を負荷し血圧を上昇させたdB/dBマウスを用いて検討した。白金ナノコロイド投与時により、耐糖能異常、コレステロール値、血圧には有意な変化を認めなかった。一ヵ月後の臓器障害については心、大血管において有意に血管のリモデリング、炎症を抑制した。腎は、病理的にも、機能的にもアンジオテンシン負荷により変化がなく、白金ナノコロイド投与によっても悪化しなかった。酸化ストレスについては尿中イソプロスタン排泄量並びに組織局所の酸化ストレスのいずれもが白金ナノコロイドで抑制された。 2)軽症メタボリックシンドロームモデルマウスの検討 加齢により耐糖能異常と肥満をきたすアドレノメデュリン欠損マウスの28週齢および55週齢を用いて、白金ナノコロイドを1ヶ月、3ヶ月投与後のインスリン抵抗性を尾静脈よりサンプリングした血液で空腹時血糖、インスリンを測定し、さらに1)と同様に単離ヒラメ筋を用いてex vivoでインスリン抵抗性を検討したところ、28週齢では有意な変化を認めていない。現在55週齢のマウスを検討している。 正常マウスを用いた安全性の検討 白金ナノコロイドを経口投与した際の尿中、血中白金ナノコロイド濃度を測定したところ、血液中は測定感度以下であった。腎臓、尿では測定できた。2週間、1ヶ月の投与で臓器への蓄積性は認めなかった。 妊娠マウスの検討で催奇形性も現在のところ認められていない。
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