研究課題
基盤研究(C)
正常な卵胞発育過程は、種々の局所因子によって統御されている。我々は卵胞に発現を認めるBMP分子に着目して基礎研究を行った。卵胞成熟段階におけるBMPの重要性を明らかにするため、Sprague-Dawleyラットを用いて幼若卵巣から顆粒膜細胞を分離する顆粒膜細胞の初代培養系を活用した。この卵巣顆粒膜細胞の初代培養においては2種のplastic meshを用いたoocyteの単離法も確立できた。とくに平成18年度の研究では、1)顆粒膜細胞のMAPK経路がエストロゲン・プロゲステロン産生を異相性に調節すること、2)この作用が莢膜細胞由来のBMP-4/BMP-7によるステロイド合成調節と同調していること、3)BMP-SmadシグナルとMAPK経路は機能的にリンクしていること、4)卵胞に発現するBMP-7はFSHによるERK活性化を抑制してエストロゲン産生を促進することを新たに明らかにした。また19年度の研究では主に、5)BMP-2/BMP-4がFSHによるp38経路のリン酸化を刺激し、oocyte作用はこれを増強すること、6)activinと同様にBMP-2/BMP-4はFSHによる顆粒膜細胞でのエストロゲン産生を促し、この作用はoocyteの存在により増幅すること、7)activinのcAMP合成促進作用と異なり、BMP-2/BMP-4はFSHによるcAMP合成を抑制することが新たに示された。このように、卵胞BMPはoocyteの存在下で顆粒膜細胞と種々のシグナルでコミュニケーションし、ゴナドトロピン作用を変調して卵胞ステロイド合成や細胞分化を制御することが明確となり、卵胞機能の分子マーカー・卵胞機能改善のキーファクターとしての発展性に期待できる分子といえる。
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