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2007 年度 実績報告書

進化の観点からのインスリン作用のトランスクリプトーム/プロテオーム解析による検討

研究課題

研究課題/領域番号 18591035
研究機関国立病院医療センター(臨床研究部)

研究代表者

鏑木 康志  国立国際医療センター(研究所), 第謝疾患研究部・病態代謝研究室, 室長 (40342927)

研究分担者 安田 和基  国立国際医療センター(研究所), 代謝疾患研究部, 部長 (80311611)
キーワードシグナル伝達 / 糖尿病 / 癌 / 発現制御 / トランスクリプトーム / プロテオーム
研究概要

脊椎動物においてインスリン受容体に類似したIGF1受容体が存在し、IGF情報伝達系は癌細胞の増殖、浸潤、転移、アポトーシス抑制等に関与する。また、インスリン/IGF情報伝達系は進化の上で海綿等の原始多細胞生物以降の無脊椎動物、脊椎動物に共通に存在し、無脊椎動物にて成長、加齢を制御している。体研究では、インスリン/IGF受容体下流のシグナルによる代謝及び増殖シグナルの差異の機序を解明するために、インスリン/IGF受容体が分岐していないヒドラ、ハエのインスリン様受容体と比較することによって検討した。【方法】TrkCの細胞外ドメインとIR,IGFIR,Hydra IR,Drosophila IRの細胞内ドメインのキメラ受容体を作製し、TrkCリガンドであるNr3刺激によりキメラ蛋白の自己リン酸化を検討した。次に、各種キメラ受容体を安定的に高発現させたHepG2クローンを作製し、これらの細胞にてmicroarrayを用いてこれらのキメラ受容体によって制御される遺伝子を網羅的に解析した。また、NT3刺激後の蛋白発現プロファイルの変化を二次元電気泳動でのディファレンシャル解析(2D-DIGE法)にて検討した。【結果】NT3刺激によるキメラ受容体の自己リン酸化、インスリン応答性のEGR1遺伝子発現量増加がキメラ遺伝子発現細胞でNT3刺激でも起こることを確認した。Microarrayによる解析では3時間刺激により最多の遺伝子の発現変動が見られ、キメラ受容体間の比較では、ヒドラ・インスリン様受容体細胞内ドメイン発現にてメタロチオネイン遺伝子群の発現増加が認められた。2D-DIGE法での検討では、各細胞にてNr3刺激による有意な蛋白変動はほとんど認められなかった。【考察】インスリン/IGF受容体キメラ蛋白を発現した肝細胞での遺伝子発現プロファイル比較でメタロチオネインに差異があったことから、これらの受容体のストレス反応性に差異があるものと考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] インスリン/IGF受容体による遺伝子発現制御の比較解析2006

    • 著者名/発表者名
      浜田 圭子、鏑木 康志、他4名
    • 学会等名
      日本分子生物学会2006フォーラム〜分子生物学の未来〜
    • 発表場所
      名古屋国際会議場
    • 年月日
      2006-12-07

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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