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2006 年度 実績報告書

転写因子c-Mybによる新たな巨核球造血制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18591041
研究種目

基盤研究(C)

研究機関筑波大学

研究代表者

向井 陽美  筑波大学, 大学院人間総合科学研究科, 講師 (80323301)

研究分担者 本橋 ほづみ  東北大学, 大学院医学系研究科, 助教授 (00282351)
キーワード巨核球 / 血小板 / 転写因子 / c-Myb
研究概要

我々は、Insertion Mutagenesisにより偶然血小板増加を来したマウスを発見した。そして、トランスジーンがc-Mybの転写開始点約80k上流に挿入され、巨核球および赤芽球共通前駆細胞分画レベルでc-Mybの発現が低下し、このc-Myb発現低下が血小板増加の原因であることを明らかにしてきた。また、この細胞分画は、stroma cellであるOP9細胞と共培養すると巨核球が増殖し、c-myb KDマウスの表現型を再現できることや、この細胞分画にレトロウイルスを用いてc-mybを補充するど、巨核球が減少することか転このマウスにおける巨核球増殖を担うc-mybの標的遺伝子の探索を目的として、巨核球・赤芽球共通前駆細胞分画からRNAを抽出し、マイクロアレイを行った。変化があった遺伝子のうち、実際にマウス骨髄細胞においてmRNAの発現量が変化していることが確認でき、上流域にc-myb認識配列がクラスターを形成している3遺伝子を標的遺伝子候補として検討を行い、以下の結果を得た。
1)3つのうち2遺伝子については、クロマチン免疫沈降法およびゲルシフトアッセイでc-mybとの結合を確認した。
2)Dの2遺伝子についてはレポーターアッセイで、c-mybによるレポータージーン活性の抑制を確認した。
3)1)の2遺伝子については、巨核球コロニーアッセイ系に刺激性の抗体を添加すると、コントロール抗体に比べ巨核球コロニー数の増加を認めた。特に1遺伝子は巨核球コロニーの数だけではなく、非常に大きなコロニーを形成することがわかった。
4)3)で大きな巨核球コロニーを形成した1遺伝子は、c-myb発現低下マウスの巨核球・赤芽球共通前駆細胞分画にc-mybを補充した場合、発現が健常マウスの発現レベルに戻ることを確認した。
1)-4)の結果から、2遺伝子はc-mybの標的遺伝子である可能性が非常に高いことがわかった。平成18年度では主にin vitroでの解析を行ったので、平成19年度で個体レベルの解析を行う予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Transgene insertion in proximity of the c-myb gene disrupts erythroid-megakaryocytic lineage bifurcation.2006

    • 著者名/発表者名
      Mukai HY, Motohashi H, et al.
    • 雑誌名

      Molecular and Cellular Biology 26・21

      ページ: 7953-7965

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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