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2007 年度 実績報告書

受容体型チロシンキナーゼROR1のB細胞腫瘍における機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 18591047
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

福田 哲也  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (70332624)

キーワードROR1 / CLL / Wnt5a / immunotherapy
研究概要

慢性リンパ性白血病(CLL)患者に対し、自己の白血病細胞に、生体外でアデノウイルスベクターを用いてCD154遺伝子を導入レ生体内に注入するという遺伝子免疫療法がカリフォルニア大学サンディエゴ校にて施行された。この患者6人の治療後の血清について検討すると、治療前には明らかでなかったアデノウイルスに対する抗体産生が5人に、白血病細胞表面分子に対する抗体産生が、3人に認められた。詳細な検討により、この抗体の中に、受容体型チロシンキナーゼであるRORIに対する抗体が含まれていることが明らかとなった。ROR1に対する抗体を作製して検討したところ、ROR1は健常人の末梢血細胞中にはその発現は認められず、CLL細胞に特異的に発現することが確認された。ROR1には細胞外領域にWntファミリーメンバーと結合しうるCRD領域が存在するが、293細胞を用いて、各種レポーター遺伝子を導入することにより、ROR1と非典型的WntファミリーのWnt5aを共遺伝子導入するとNF-κBの活性化が起こることが明らかとなった。Recombinant蛋白を用いてROR1とWnt5aの結合はin vitroにおいて確認された。このWnt5aとROR1の結合はCLL細胞のin vitroにおける生存率を増加させる事が明らかとなった。この生存率増加は治療後の患者血清を添加すると抑えられ、患者体内でROR1のブロッキング抗体が産生されたことにより、治療効果が得られたと考えられた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Antisera induced by infusions of autologous Ad-CD154-leukemia B cells identify ROR1 as an oncofetal antigen and receptor for Wnt5a2008

    • 著者名/発表者名
      Fukuda T, Chen L, Endo T, et. al.
    • 雑誌名

      Proc Natl Acad Sci USA 105(8)

      ページ: 3047-52

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 査読あり
  • [学会発表] CD 137 is induced by CD40 signal on human B cells2007

    • 著者名/発表者名
      Y. Nakaima, T. Fukuda, M. Hatano, T. JKipps
    • 学会等名
      第37回日本免疫学会総会学術集会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2007-11-22
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [学会発表] 慢性リンパ性白血病細胞に特異的に発現する受容体チロシンキナーゼROR12007

    • 著者名/発表者名
      福田哲也、仲井真優佳奈、栗田亜矢子、鈴木昭弘、Laura Rassenti、Thomas J Kipps、三浦修
    • 学会等名
      第69回日本血液学会第49回日本臨床血液学会合同総会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2007-10-12

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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