研究課題/領域番号 |
18591086
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研究機関 | 獨協医科大学 |
研究代表者 |
山形 哲也 獨協医科大学, 医学部, 准教授 (30424047)
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研究分担者 |
牧 和宏 獨協医科大学, 医学部, 講師 (50337391)
佐々木 光 獨協医科大学, 医学部, 講師 (60282638)
三谷 絹子 獨協医科大学, 医学部, 教授 (50251244)
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キーワード | Runx1 / microRNA / 白血病 |
研究概要 |
1.白血病患者検体を用いたmicroRNAの異常発現の有無の検索 73症例の白血病患者検体からsmall RNAを抽出し、 Runx1遺伝子のmRNAに作用すると予測されるmicroRNAについて、異常発現の有無について検索をおこなった。その結果、一部の白血病患者において、miR-9が異常に高発現していることが明らかとなった。このmiR-9の異常発現が白血病発症やその予後に影響するかどうかについて解析を進めている。 2.造血幹細胞分画にmicroRNAを発現させたトランスジェニック・マウスの作製 患者検体において異常発現が確認されたmiR-9を、トランスジェニックの系を用いてマウスの血液細胞に高発現させ、実際にマウスが白血病を発症するかどうかを検証した。 miR-9を造血幹細胞に高発現させるために、 Tie2プロモーターの下流にmiR-9を発現させたトランスジェニック・マウスを作製した。最も未熟な造血細胞分画とされるLineage(-)cKit(+)Scal(+)分画(KSL分画)に目的とするmiR-9を発現させることに成功した。 3. miR-9の高発現によって発現に影響を受ける遺伝子の検索 造血幹細胞におけるmiR-9の高発現による遺伝子発現の変化をマイクロアレイを用いて解析した。KSL分画細胞で上昇している遺伝子としてはcadherin-2, Cadm2などの細胞接着因子、IL-1b receptor)などの受容体がある。発現が低下している遺伝子としてはSrpk3やWnk3などの未知のprotein kinase、などが同定された。
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