Runx1 は成体型造血において必須の遺伝子である。本研究はRunx1 がどのような遺伝子の発現を通して造血プログラムを制御しているのかを明らかにし、その破綻(Runx1 遺伝子を標的とする染色体転座や点突然変異によるHaploinsufficiency、microRNA の異常発現など)による白血病の発症機構を解明することを目的とする。 具体的目標として、本研究では特に近年注目を集めているmicroRNA に焦点を当て、Runx1を制御するmicroRNA と骨髄性白血病の発症の関連について解析を行うこととする。 (1) Runx1 の翻訳を制御するmicroRNA をデータベース検索、文献検索などから絞り込む。 (2) 白血病患者検体において、Runx1 の翻訳を制御するmicroRNA の異常発現がないか解析する。 (3) 白血病患者検体において異常発現があったmicroRNA の個体内造血における機能を発生工学的手法を用いて解析する。 (4) 患者検体において異常発現があったmicroRNA のターゲット遺伝子をマイクロアレイを用いて解析する。
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