獲得免疫の研究にはじまった免疫学はここ数年で方向性が大きくシフトしてきた。自然免疫研究の進歩、ならびに自然免疫と獲得免疫のインターフェイスに関わる研究の進歩には特記すべきものがある。 このような中にあって、我々は抗原特異性を伴わないアジュバント活性の研究を進め、この2年間で以下の成果を挙げた。 1)Th2アジュバント活性の評価方法に改良を加え、短時間に多検体を処理でき、かつ個体差を無視できるシステムを確立した。cAMPならびにNotch ligandアイソフォームを指標とする方法である(特許出願)。 2)ヒトTh17細胞クローンを効率的に樹立する方法を開発した(特許出願)。これを用いたトランスクリプトーム解析によって、Th17特異的に発現しているケモカインを発見した。 今後はDC17およびTh17アジュバントの研究に展開していく予定である。
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