研究課題
基盤研究(C)
平成18年度においては日本においても新たなT2欠損症、SCOT欠損症の症例が1例ずつ酵素診断でき、その臨床情報を得た。世界各国からの確定T2欠損症が64例、SCOT欠損症が21例となった。フィンランドOulu大学のWierrenga博士との共同研究で、世界で初めて正常T2蛋白(ホモ4量体)の3次構造を決定し、そのカリウムイオンによる活性化のメカニズム解明についてBiochemistryに最近受理された。遺伝子変異によるアミノ酸置換がT2蛋白およびSCOT蛋白に与える影響の解明については患者において同定されたミスセンス変異についてはTransient expression analysisを行い、残存活性のある変異については、変異蛋白の酵素安定性を検討した。T2欠損症において新規7変異についての解析とその変異の上記3次構造における変異の与える影響について解析し、E252del変異がKm変異で、それはE252が属するループ構造がこのアミノ酸の欠失によりその方向性が変化することによる基質トラップへの影響によることが疑われた。またSCOT欠損症においてエクソン6最後の塩基における1塩基置換がエクソン6、エクソン6、7のスキップを来す原因について核内、細胞質のRNA(トランスクリプト)を解析して、その病態にnonsense mediated mRNA decayが関わっていることを示唆できた。HMG-CoA synthase欠損症の解析(遺伝子診断)本症疑い患者数例についてサンプル集めHMG-CoA synthase遺伝子の各エクソンを増幅し、塩基配列を決定したがまだ患者は認められていない。
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