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2007 年度 実績報告書

川崎病病態形成におけるトールライクレセプターを介するシグナル伝達の解析

研究課題

研究課題/領域番号 18591158
研究機関佐賀大学

研究代表者

西村 真二  佐賀大学, 医学部, 助教 (30346895)

研究分担者 在津 正文  佐賀大学, 医学部, 助教 (10346877)
山本 修一  佐賀大学, 医学部, 助教 (30359947)
石井 榮一  愛媛大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (20176126)
浜崎 雄平  佐賀大学, 医学部, 教授 (10172967)
キーワード川崎病 / トールライクレセプター / シグナル伝達 / 冠動脈病変危険因子 / 細菌感染症 / ウイルス感染症
研究概要

昨年報告したように、川崎病急性期、細菌感染症、ウイルス感染症、健常コントロールにおける末梢血Bリンパ球におけるCD180の発現をフローサイトメーターにて検討したところ、細菌感染症、健常コントロールに比し、川崎病急性期、ウイルス感染症群ではBリンパ球におけるCD180の発現は有意に上昇していた。(p<0.05)また、mean fluorescent intensity(MFI)ratioも川崎病(1.366±0.443)、ウイルス感染(1.391±0.307)群は細菌感染(0.841±0.315)に比し有意に高値であった。(川崎病p=0.0072、ウイルスp=0.0191)
ウイルス感染を想定した、二本鎖RNA poly(IC)およびINFo刺激によるCD180誘導の検討では、INFoの有無に関係なく、poly(IC)の刺激にてCD180の発現が誘導される。またCD180のmRNAの発現も同様に増強されていた。
CD180の発現と冠動脈病変の検討では、冠動脈危険因子といわれる、好中球増多、ヘモグロビン低値、低アルブミン、肝酵素上昇、CRP高値との関連を12名の川崎病症例で検討したが、明らかな関連性は認められなかった。しかし、冠動脈病変発生の2例ではCD180の発現は著高していた。 以上の急性期川崎病の末梢血Bリンパ球におけるCD180の発現の結果からは、川崎病発症の誘因としては、細菌感染症というよりはウイルス感染症の可能性が高いと考えられる。しかし、今回の結果は、我々が以前に報告した菌体成分のレセプターであるCD14の遺伝子多型と冠動脈病変発症の関連性の結果とは合致せず、川崎病発症の誘因が細菌感染なのかウイルス感染であるのか、あるいはいずれも誘因となりうるか、などの結論は更なる研究が必要である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 急性期に意識障害、麻痺性イレウス、低カリウム血症を来たしたγグロブリン抵抗性川崎病の一例2008

    • 著者名/発表者名
      西村 真二, 山本 修一, 浜崎 雄平, ほか
    • 学会等名
      第3回九州小児免疫療法フォーラム
    • 発表場所
      福岡市
    • 年月日
      2008-03-03

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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