昨年度作成した、磁場調整プログラムを用い、in vivo multi-voxel spectroscopic imagingを試みた。小動物においては、主として脳底部の下垂体周辺および乳突蜂巣周囲において、大きなsusceptibility artifactが生じることが明らかになった。我々の所有する実験用MRIにおいては、磁場調整コイルがsecond orderまでしか稼動せず、かつ最大使用可能電力量の制限があるため、すべての動物で、確実な至適磁場を作成することは困難であったが、動物の配置の工夫、使用コイルの工夫などで、何例かspectroscopic imagingを撮像することが可能であった。 動物脳においてN-acetyl aspartate(NAA)/creatine+phosphocreatine(Cr)ratioは、大脳基底核=視床>海馬>小脳の順に濃度が異なることが明らかとなった。また幼若動物に対する持続的および間歇的低酸素負荷においては、間歇的低酸素負荷によりNAA/Crが有意に低下していることが明らかとなり、神経学的ダメージがより大きくなることが明らかとなった。
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