研究課題/領域番号 |
18591220
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
三木 崇範 香川大学, 医学部, 助教授 (30274294)
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研究分担者 |
横山 俊史 香川大学, 医学部, 助手 (10380156)
李 京烈 香川大学, 医学部, 助手 (00403775)
竹内 義喜 香川大学, 医学部, 教授 (20116619)
日下 隆 香川大学, 医学部附属病院, 講師 (50274288)
伊藤 進 香川大学, 医学部, 教授 (80145052)
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キーワード | 母仔分離 / ストレス / 脳の脆弱性基盤 / 神経栄養因子 / BDNF mRNA / サイトカイン / 発達・成長 / Real-time RT-PCR |
研究概要 |
本年度は、母仔分離モデル動物を作製し、これらの実験動物の解析を行った。ラットを、16-20日齢・3時間/日 母仔分離したモデル動物を重点的に解析した。 母仔分離群(Maternal Deprivation, MD)における、餌の摂取量と、体重増加の割合、更に、体重あたりの餌摂取量を考察した。MD群は、コントロール群(Mother-Reared Conterol, MRC)と比較して、これらのパラメーターに有意差を認めなかった。一方、血中のサイトカイン(IL-1a、IL-1b、IL-2、IL-4、IL-6、IL-10、GM-CSF、IFN-g、TNF-a)の濃度を測定した。これらのうち、IFN-g濃度は、60日齢MD群で有意に低下していたことが判明した。この生理学的・機能的意義について考察中である。一方、上記とは異なる時期の母仔分離、7日齢、6時間母仔分離群における、嗅球と大脳皮質における、BDNF(Brain Derived Neurotrophic Factor)mRNAの発現量をReal-time RT-PCRにて定量解析した。BDNF mRNAの発現量に有意差を認めなかった。 これまでの我々の、先行研究では、10-15日齢・3時間1日の分離プロトコールでは、60日齢のMDラットは、MRC群に比べて、体重の有意な増加を認めている(Kuma et al., 2004)。これらの結果を総合すると、「母仔分離による成長への影響には、明らかな臨界期Critical Periodが存在する」と結論できる。
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