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2006 年度 実績報告書

脂質メディエーターを介する皮膚線維化機構の解析とその臨床応用

研究課題

研究課題/領域番号 18591234
研究種目

基盤研究(C)

研究機関群馬大学

研究代表者

石川 治  群馬大学, 大学院医学系研究科, 教授 (90168188)

研究分担者 安部 正敏  群馬大学, 医学部, 講師 (80302462)
山中 正義  群馬大学, 大学院医学系研究科, 助手 (30323364)
キーワード細胞・組織 / シグナル伝達 / 発現制御 / 生理活性 / 臨床
研究概要

1.MEAによるヒト皮膚線維芽細胞におけるI型コラーゲンおよびMMP-1発現制御機構について
正常ヒト皮膚線維芽細胞にMEAを添加し、I型コラーゲン及びMMP-1の発現に与える影響について検討したところ、MEAは濃度依存性にI型コラーゲンmRNAおよび蛋白の発現を抑制し、MMP-1mRNAおよび蛋白の発現を亢進することが明らかになった。次に、MEAがいかなるシグナル伝達経路を介してこれらの遺伝子の発現を制御しているかを知るために、各種シグナル伝達経路のリン酸化抗体を用いた検討を行なったところ、MEAはERK, JNKのリン酸化を亢進し、p38MAPK, Aktのリン酸化を抑制すること、SMAD2およびSMAD3のリン酸化には影響を与えないことが明らかになった。更にこれらのシグナル伝達経路の阻害剤を用いた検討の結果、MEAによるMMP-1発現亢進作用はMEK/ERKおよびJNKを介していること、更にp38MAPKおよびP13KのMMP-1発現抑制作用を抑制することにより、MMP-1の発現を増強していることが明らかになった。またMEAによる1型コラーゲン遺伝子発現の抑制にはMEK/ERKが関与していることが明らかになった。
2.MEAのアスコルビン酸2リン酸添加三次元培養線維芽細胞中のコラーゲン量の変化について
よりin vivoに近い三次元培養系においても単層培養系同様の抗線維化作用を示すかどうか検討する目的で、細胞層中のハイドロキシプロリン量、培養液中の1型コラーゲン量を測定したところ、ハイドロキシプロジン量、1型コラーゲン量は、いずれもMEA添加により低下していた。
3.MEAの表皮細胞及び線維芽細胞の増殖に与える影響について
MEAは線維芽細胞の増殖に対しては用量依存的に促進的に働き、表皮細胞の増殖に対してはやや抑制的に働くことが明らかになった。
4.マウス皮膚へのMEA塗布実験
ICRマウスの背部に、0.1,1,10%MEA溶液を4週間連日塗布した。いずれの濃度においても、肉眼的、組織学的に明らかな皮膚障害は見られなかった。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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