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2007 年度 実績報告書

脂質メディエーターを介する皮膚線維化機構の解析とその臨床応用

研究課題

研究課題/領域番号 18591234
研究機関群馬大学

研究代表者

石川 治  群馬大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (90168188)

研究分担者 安部 正敏  群馬大学, 医学部, 講師 (80302462)
山中 正義  群馬大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (30323364)
キーワード細胞・組織 / シグナル伝達 / 発現制御 / 生理活性 / 臨床
研究概要

正常ヒト皮膚線維芽細胞において,N-methylethanolamine (MEA:phospholipase D 阻害剤)は,濃度依存性にI型コラーゲンmRNAおよび蛋白の発現とCTGFmRNAの発現を抑制し,MMP-1mRNAおよび蛋白の発現を亢進した。これらのMEAの作用はTGF-βシグナル伝達経路とは独立した経路によるものであることを示し,I型コラーゲン遺伝子発現の抑制はMEK/ERKを介したものであること,MMP-1遺伝子発現の亢進にはMEK/ERKおよびJNKによる正の制御,p38MAPKによる負の制御が関与していることを明らかにした。よりin vivOに近い三次元培養系においても,細胞層中のハイドロキシプロリン量,培養液中の1型コラーゲン量は,いずれもMEA添加により低下していた。以上より,in vivoにおけるMEAの抗線維化作用を明らかになった。次に,in vivoにおけるMEAの抗線維化作用について検討した。はじめに予備実験としてICRマウスの背部に,0.1,1,10%MEA溶液を4週間連日塗布したところ,肉眼的,組織学的に明らかな皮膚障害は見られなかった。ブレオマイシン含有ポリ乳酸マイクロスフェアーによる皮膚線維化モデルマウスを用いて,MEA(N-methyletlianolamine)のin vivoにおける効果を検討した。皮膚線維化モデルマウスにMEA軟膏を3週間外用したところ,コントロールに比べて線維化した真皮の厚さは有意に減少した。また,I型コラーゲンおよびCTGFのmRNA発現はコントロールと比較して有意に減少し,MMP-13のmRNA発現は有意に増加していた。以上より,phosphohpase D阻害剤であるMEAの外用が皮膚線維性疾患の改善に有用である可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Antifibrotic actions of N-methylethanolamine (MEA) in human dermal fibroblasts2007

    • 著者名/発表者名
      Yamanaka M, Ishikawa O
    • 学会等名
      Professor E. Carwile LeRoy Memorial Ihtemational Workshop on Scleroderma
    • 発表場所
      Tokyo,Japan
    • 年月日
      20070518-20
  • [学会発表] ヒト皮膚線維芽細胞におけるMEA(N-methylethanolamine)の抗線維化作用について2007

    • 著者名/発表者名
      山中 正義、石川 治
    • 学会等名
      第39回日本結合組織学会学術大会・第54回マトリックス研究会大会合同学術集会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20070509-11

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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