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2006 年度 実績報告書

蚊アレルギー患者におけるEBウイルス感染NK細胞増殖症に対する分子標的療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18591257
研究種目

基盤研究(C)

研究機関奈良県立医科大学

研究代表者

浅田 秀夫  奈良県立医科大学, 医学部, 助教授 (60252681)

研究分担者 新関 寛徳  奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (10228124)
宮川 幸子  奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (30094626)
キーワード蚊アレルギー / EBウイルス / 悪性リンパ腫 / 発癌遺伝子 / siRMA
研究概要

EBウイルスが感染したNK/T細胞(EBV-NK/T)増殖症では,しばしば蚊刺に対する激しい局所反応と,発熱・リンパ節腫張・肝脾腫などの全身反応を呈する「蚊アレルギー」と呼ばれる症状が見られることが知られている。我々は,これまでに蚊アレルギーを呈したEBV-NK/T増殖症患者について,ヒトスジシマカ蚊唾液腺抗原刺激がCD4(+)T細胞を活性化し,この活性化CD4(+)T細胞が,EBV-NK/Tに作用し,ウイルス発癌遺伝子LMP1の発現を増強してEBV-NK/Tの増殖を亢進させることをみいだした。今回の研究では,EBV-NK/Tの腫瘍化に重要な役割を果たしていると考えられるLMP1のmRNAを標的とするsiRNAを作製し,この分子をEBV-NK/Tに導入することにより,LMP1を阻害し,この分子の機能解析を進めるとともに,LMP1を標的分子とする治療法の開発をめざすことを目的とした。まずsiRNA導入用試薬としてOligofectamine(Invitrogen)を用い,蛍光標識されたsiRNA(FAM Labeled Negative Control #1 siRNA)のリンパ球へのトランスフェクションを種々の条件で試み,細胞内への取り込みをモニタリングして,至適なトランスフェクション条件を決定した。次に,LMP1遺伝子を抑制するためのsiRNAの候補を2種類設計し,これらのsiRNAを蚊アレルギー患者血由来EBV-NK/Tの長期培養細胞へ,我々が決定した至適条件下で導入した。さらにこのsiRNA導入細胞をヒトスジシマカ唾液腺抗原で刺激したCD4(+)T細胞と混合培養後,LMP1 mRNAの発現をRT-PCR法により検討した。その結果,作製したsiRNAはLMP1mRNAの発現を効率よく阻害することが判明した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (4件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Hypersensitibity to mosquito bites : a unique pathogenic mechanism linking Epstein-Barr virus infection, allergy and oncogenesis.2007

    • 著者名/発表者名
      Asada H
    • 雑誌名

      J Dermatol Sci 45・3

      ページ: 153-160

  • [雑誌論文] 精巣腫大にて発症し、皮膚浸潤をきたした NK/T cell lymphoma の1例2006

    • 著者名/発表者名
      北村華奈, 浅田秀夫 他
    • 雑誌名

      臨床皮膚科 60・8

      ページ: 725-728

  • [雑誌論文] EBウイルスと皮膚疾患(特集 皮膚感染症診療最新情報)2006

    • 著者名/発表者名
      浅田秀夫
    • 雑誌名

      Monthly Book Derma 114

      ページ: 85-90

  • [雑誌論文] EBウイルスと皮膚アレルギー2006

    • 著者名/発表者名
      浅田秀夫
    • 雑誌名

      皮膚の科学 5・6

      ページ: 450-455

  • [図書] 皮膚科診療のコツと落とし穴(3)2006

    • 著者名/発表者名
      浅田秀夫
    • 総ページ数
      168
    • 出版者
      中山書店

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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