研究課題
基盤研究(C)
NSAIDsについてはin vivoでみられた貪食に関連するマイクログリアマーカーが抑制されなかったことを、in vitroでも確認できた。プライマリーマイクログリア細胞とibuprofenで10〜100uM処理したところCD11bは抑制されたが、貪食に関連が強いCD68は変化しなかった。以上の結果からibuprofenはアミロイド病理を抑制し、このとき抗炎症作用も発揮するが、アミロイドを除去するマイクログリアの貪食を阻害しないことがin vivoでもin vitroでも強く示唆された。このことは臨床応用が近い2つの療法であるNSAID療法とアミロイドワクチン療法の作用がお互い阻害することなく、合わせて使うこともできることを示す。Curcuminについてもin vivoでみられたBACEの抑制をin vitroでも確認できた。初代神経培養細胞を0.5〜32uMのcurcuminで処理した。BACE mRNAが容量依存的に最大35%抑制された。このときLDH assayでみた細胞毒性は認められなかった。Abetaの産生をメディウム中のAbetaをELISAで測定したところ、容量依存的に最大10%抑制された。このときAbeta42と40の比率は有意に変化しなかった。以上の結果から、脳内に達成可能な濃度のcurcuminはBACE発現を抑制しAbeta産生を抑制することがin vivoでもin vitroでも強く示唆された。これはアルツハイマー病の中心病理を抑制できることをしめす。
すべて 2006
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