• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

初発統合失調症者の25年長期転帰に関わる社会心理学的・生物学的要因の影響

研究課題

研究課題/領域番号 18591294
研究種目

基盤研究(C)

研究機関長崎大学

研究代表者

中根 秀之  長崎大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助教授 (90274795)

研究分担者 木下 裕久  長崎大学, 医学部歯学部附属病院, 助手 (10380883)
小澤 寛樹  長崎大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 教授 (50260766)
中根 允文  長崎国際大学, 人間社会部社会福祉学科, 教授 (80039833)
キーワード統合失調症 / 転帰 / 臨床経過 / 生命予後 / 社会復帰 / QOL
研究概要

われわれは、疫学的・生物学的調査項目の選定を終え、H18.7,12に申請し倫理委員会に研究計画を提出し承認(承認番号:05103132)を得た。さらに調査項目の拡大ということで、生物学的指標を追加する旨にっいて再申請し、承認(承認番号:05103132-2)を得ている。調査票を準備し調査協力員(臨床心理士を中心とする)の教育を行い、調査の趣旨について長崎県下の精神科病院、精神科、心療内科クリニックに協力依頼のための文書を郵送した。さらに、調査員・調査協力員が各々の施設を訪ね、調査研究の趣旨を再度説明し、了解を得た上で、調査を開始した。使用する調査票の評価項目は、PANSS, SANSS, Mini-ICF-P, KAS, GAF, WH0-QOL26等である。今回の調査にあたって、WHOの提唱するICFに関する評価を行うため、新たにドイツで開発されたMini-ICF-Pの日本語版を作成し導入を試みている。
15年調査時(1995年)の資料を基に、対象者が通院していた医療機関、もしくは家族にコンタクトをとり、対象者の現状を把握するところからはじめた。これまでに(2007年2月現在)、われわれの施設を含め合計20名の所在等を把握し、随時調査協力を依頼し、現在まで追跡を開始し、所在等の情報を得ているのは、24例で、さらに転帰調査が完了しているものは、10例である。これまでの調査の進行から得られた調査結果について、下記に示す。
<追跡症例結果>
・男性4名女性6名計10名、平均年齢52.5歳
・DUP(精神病未治療期間)平均7.11ヶ月
・現在の状況入院中5名通院中5名
・PANSS平均(P:17.6,N:21.6,G:34,6)、GAF平均50.0、Mini-ICF-P平均23.8
・BDNF平均36.61ng/mL
現在までの追跡症例から得られたデータから、その臨床転帰(精神症状、社会機能、生物学的指標等)はさまざまである。現在までの結果を総合すると、臨床転帰では、精神症状は陽性症状が目立つことは少なく、非精神病症状が比較的いくつかの症例に観察されている。また、社会的機能については、長期入院では低下しており、外来通院では維持されている傾向が認められている。来年度もさらに追跡調査を継続し解析を試みる予定である。

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi