研究課題/領域番号 |
18591323
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研究機関 | 国立精神・神経センター |
研究代表者 |
山田 光彦 国立精神・神経センター, 精神保健研究所・老人精神保健部, 部長 (60240040)
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研究分担者 |
山田 美佐 国立精神・神経センター, 精神保健研究所・老人精神保健部, 研究員 (10384182)
高橋 弘 国立精神・神経センター, 精神保健研究所・老人精神保健部, 研究員 (20415582)
丸山 良亮 国立精神・神経センター, 精神保健研究所・老人精神保健部, 研究員 (70421831)
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キーワード | 抗うつ薬 / 電気けいれん / 神経新生 / 網羅的探索 |
研究概要 |
近年、ラットにストレスを負荷後、海馬歯状回において新生する神経細胞数が減少すること、この新生神経細胞数の減少は抗うつ薬長期投与、物理的うつ病治療法である電気けいれん負荷により改善することが報告され、うつ病の治癒メカニズムの1つに神経新生が関与することが示唆されている。そこで、我々がこれまで網羅的スクリーニングにより同定した抗うつ薬慢性投与により発現変化する遺伝子の中から、神経新生に関与する遺伝子をスクリーニングした。その結果、数種の候補遺伝子が選別された。本研究では、その中の1つであるneuroselpinに着目した。免疫染色法により、ラット脳におけるneuroserpinの発現を調べたところ、海馬歯状回内側に発現していることが明らかとなった。また、ラット胎児脳より調製した神経幹細胞を神経細胞に分化誘導すると、経時的に神経突起が伸長し神経様細胞に分化するが、neuroserpinの発現量は分化に伴い増加し、分化誘導96hr後に発現が有意に増加することがreal time RT-PCR法、western blot法により認められた。neuroserpinは、抗うつ薬慢性投与により発現増加すること、神経新生が起こる部位である海馬歯状回の内側に発現していること、神経幹細胞の分化誘導96hr後に発現増加したことから、抗うつ薬の奏効機転としての神経新生(特に神経細胞の成熟)に関与する可能性が考えられた。
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