研究課題/領域番号 |
18591353
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
畠中 正光 九州大学, 大学病院, 准教授 (40253413)
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研究分担者 |
薮内 英剛 九州大学, 大学病院, 講師 (70380623)
戸高 浩司 九州大学, 大学病院, 講師 (40398061)
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キーワード | 心筋 / MRI / 緩和時間 / T2 / T2* |
研究概要 |
Philips社製、1.5-T MRI装置を用いて、Inversion Recovery Spin Echo法を応用したBlack Blood法のInversion Timeを調節し、左室内の血液信号を十分抑制するinversion timeで、収縮期・拡張期の心臓断面の撮影を行い、心筋に幾つかのROIを設定してSignal Intensity(SI)の測定を行った。 心拍の影響がほとんどないと思われる骨格筋のSIで除すことでシミングの差による影響を除くと、収縮期と比較して拡張期のSIは数%程度低下することが分かった。 拡張期左室心筋相対信号強度=0.941±0.073 収縮期左室心筋相対信号強度=0.992±0.093 しかし、pared t-testでは有意とは言えない程度の差であった。(p=0.054) 肝臓や他の部位の骨格筋についても同様の計算を行ったが収縮期と拡張期とでは明らかなSIの違いは見出せなかった。 拡張期には、心筋内の血液の割合が増加するので左室壁のSI低下が生じたと推定され、この方法は心筋血液量推定の新たなパラメータとなりうると考えられる。しかし、心臓の動きに伴うアーチファクトが心室に重なる場合や、拡張期では心室壁が薄くなるのでRegion of interest(ROI)の設定が難しいなどの問題点は残されている。
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