研究課題/領域番号 |
18591356
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
研究機関 | 茨城県立医療大学 |
研究代表者 |
阿部 慎司 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 教授 (00274978)
|
研究分担者 |
西村 克之 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 教授 (10129158)
藤崎 達也 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 助教授 (00285058)
|
キーワード | イメージングプレート / X線管焦点測定 / MTF / ピンホールカメラ法 / スリットカメラ法 / クォリティコントロール / IP法 |
研究概要 |
1.研究目的 医用X線装置の品質管理においては、医用画像のデジタル化が進んだ今日においても、X線管焦点測定では直接照射X線フィルムを用いた測定法が日本工業規格(JIS)で定められている。本研究においては、イメージングプレート(IP)を用いた焦点測定法を検討する。 本年度は、IP用いたピンホールカメラ法(IP法)によるX線管焦点のMTFの測定について、従来のX線フィルムを用いたスリットカメラ法との比較を行い、IP法の線量依存性についての検討を行う。 2.研究方法 (1)スリットカメラ法 JIS法に従い、直接露光フィルム(歯科用X線フィルムDIK-10(阪神技術研究所))を用いて、スリットカメラ法により焦点像を撮影した。フィルムの現像にあたっては、現像液レンドール(富士写真フイルム)、定着液レンフィックス(富士写真フイルム)を用いて、現像温度20℃、現像時間30秒、定着温度20℃、定着時間5分の条件で手現像した。得られた焦点像を、スリット長500μm、スリット幅10μmで走査し濃度分布を求めた。これより特性曲線を用いて露光量変換を行い、フーリエ変換することで長軸、短軸方向それぞれのMTFを求めた。 (2)IP法 IPを用いて、ピンホールカメラ法により、管電流320mAとし、mAs値を変化させて撮影した。読み取り条件FIXモード、リニア階調、S値200、100μmピッチで行った。IPの特性曲線を用いて露光量変換を行い、MTFを求めた。 3.結果及び考察 S値および拡大率を一定にした今回の実験では、直接フィルム法で得られた結果とのずれに線量依存性が生じることが示された。その結果、IP法には適切な線量域が存在することが示され、IP法が適用できる可能性が示唆された。今後は、IP法では読み取り条件の変化により、測定結果に差が生じる可能性があるため、これらの因子が与える影響について比較検討を行う必要があると考えられる。
|