研究課題/領域番号 |
18591363
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研究機関 | 大分県立看護科学大学 |
研究代表者 |
甲斐 倫明 大分県立看護科学大学, 看護学部, 教授 (10185697)
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研究分担者 |
伴 信彦 大分県立看護科学大学, 看護学部, 准教授 (70251220)
赤羽 恵一 放射線医学総合研究所, 重粒子医科学センター, 主任研究員 (80202521)
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キーワード | CT診断 / 放射線誘発がん / 医療被ばく / 発がんリスク / 臓器線量 / シングルCT / マルチスライスCT |
研究概要 |
1)CT診断件数の全国調査を行い、その実態を把握することで、入院ベッド数および外来数とCT診断検査数との関係を中心に分析し、全国のCT診断件数を推定するための手法について検討した。調査方法は、マルチディテクタCTおよびシングルCTを有する施設のうち、2200施設を対象に郵送によるアンケート調査を実施した。外来数および入院ベッド数とCT診断件数の関係については、相関関係が推定され、特に入院ベッド数とCT診断件数についてはその傾向が強く示唆された。小児における新生児とCT診断件数との関係も周産期施設における新生児集中治療室の入院ベッド数と相関関係が推定された。この実態調査によって検査件数に影響している公表されたデータ(外来患者数、病床数など)に基づいて実態予測が行えることが確認された。 2)発がんリスク推定について、最新の原爆データをもとに、臓器線量によって生涯がん罹患率を計算する放射線誘発がんリスク計算システムを作成した。 3)我が国におけるCT診断に伴う線量はImPACTソフトを利用して行い、その結果と全国CT台数データベース(シングル/マルチ)と病院の規模別によるCT診断総数の推定式によって、CT診断に伴う将来の健康影響を推定するシステムV1.0を作成した。今後は、それぞれのモジュール(診断あたりの線量評価、CT台数データベース、CT診断件数推定、単位線量の発がんリスク推定)を個別に改良していくことで、リスク推定の信頼性を改善していく必要がある。
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