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2006 年度 実績報告書

心電図同期セグメント再構成を併用した256列コーンビームCTによる冠動脈造影

研究課題

研究課題/領域番号 18591365
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東京女子医科大学

研究代表者

近藤 千里  東京女子医科大学, 医学部, 助手 (90192070)

研究分担者 森 慎一郎  独立行政法人放射線医学総合研究所, 博士号取得若手研究員 (60415403)
遠藤 真弘  独立行政法人放射線医学総合研究所, 部長 (40160402)
中島 崇智  東京女子医科大学, 医学部, 助手 (40307509)
日下部 正宏  福井大学, 工学部, 教授 (20345672)
キーワード画像診断学 / 心臓病態学 / CT / 冠状動脈 / マルチスライスCT
研究概要

平成18年度は研究計画書に沿った256列CTを用いた内容の実験を、ブタ2頭(20kg)について実験を行った。その結果、以下の知見が得られた。
1.心拍数90-100/分前後の状態で造影剤注入前から注入中、造影剤の洗い出し時相までの、連続50秒間の心臓大血管領域の撮影を行った。CT装置の条件としては管電圧120kVp,管電流220mAとした。
2.得られた画像データはセグメント数を1(ハーフスキャン)から8まで変えたものを作製し、得られた冠動脈画像の画質を視覚的に評価した。
3.まず、1心拍のなかのどの時相で最も冠動脈が明瞭に認識されるかを検討した。その結果、心電図RR間隔の60%における時相(収縮末期から拡張期早期)が最も適していることがわかった。
4.つぎに、連続した数心拍分の画像データを用いる場合の、造影の均一性が画質に及ぼす影響を検討した。この結果、セグメント構成に使用する画像の問で造影剤の染まりの差異が著しい場合には、アーチファクトが増加することを確認した。
5.最後に、心電図RR60%の時相における画像を、1,3,3,4,5,8セグメント使用条件下で、順次再構成した。
6.その結果、1-4セグメントにおいて、段階的に冠動脈画像の鮮明度は向上した。4セグメント、5セグメントの間では視覚的にはほぼ同等の画質であった。これらと比較して、8セグメントでは軽度、画質が低下した。これはセグメント数があまり多いと、造影剤染まりの不均一がセグメント問で起こり、アーチファクトが発生し、画質に悪影響を及ぼしている可能性が示唆された。
7.以上より、以下のように結論された。
1)心電図同期を併用した256列CTにおけるセグメント再構成によるブタ冠動脈の描出に成功した。
2)心拍数90-100/分の条件下では、4-5セグメント再構成において最も明瞭な冠動脈画像が得られた。
3)平成19年度以降は、さらに心拍数を頻拍にした条件で、実験を繰り返し、適正なセグメント再構成の条件を明らかにする予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 256列CTを用いた立体CTによる心臓の評価-応用編-2006

    • 著者名/発表者名
      近藤千里
    • 雑誌名

      循環器科 60

      ページ: 561-568

  • [雑誌論文] 256列CTを用いた実時間立体CTによる心臓の評価2006

    • 著者名/発表者名
      近藤千里
    • 雑誌名

      Innervision 21

      ページ: 53-56

  • [雑誌論文] 動いている心臓をCTで観る2006

    • 著者名/発表者名
      近藤千里
    • 雑誌名

      Isotope News 629

      ページ: 7-13

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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